『幸福』 (1981)
監督 市川崑
原作 エド・マクベイン
『LADY!LADY!ⅠDID IT(クレアが死んでいる)』
56年度芸術祭参加作品
恋人と電話で話している
中原理恵の どアップで始まる。
懐かしい!こんなにキラキラとしてキレイだったっけ?
この人、女優だった? ♪東京ララバイ♫
非番中の村上刑事(水谷豊)のもとに
呼び出しの電話が入る。
刑事たちが事件現場の書店に駆けつけると
3人の男女が射殺されていた。
被害女性は何と
北刑事(永島敏行)の恋人・庭子(中原理恵)だった。
電話の直後に立ち寄った店での事件だった。
先輩刑事が…谷 啓!
一番衝撃だったシーン
被害者のひとりである大学教授の家に行くと
奥さん役の佐々木すみ江が妊婦姿で現れる
当時すでに50才越えているハズ。
さらに高校生くらいの長男含め5人の子どもがいる設定。
ガチョ~ン
犯人の動機を割り出すための捜査で
被害者それぞれの事情が浮かび上がる。
庭子の母は家を出てよからぬ男と暮らしていた。
草笛光子!
熱中時代(’78-81)で校長先生(船越英二)の奥さん役だった
それと同じ時期の共演。
村上はわけありで、子供ふたりと暮らしていた。
いつも不機嫌な顔の息子。
お約束の拾ってきた猫、かわいー
弟の世話を焼く、しっかり者の娘。
かっこいい車🚙で出動!
庭子がボランティアで世話していた
足の悪い女性・車崎るい
食わせ物でじつは歩ける。
演じるのは 市原悦子
いや~な女をねちっこく演じてます。
他署?の刑事に常田富士男!
『日本昔ばなし』 コンビ共演~!からみはないけど。
若いねー!
後日、若い女性の死体が発見される。
車崎るいの娘みどり だった。
川上麻衣子
ネタバレ注意!
みどりには妊娠の痕跡があった。
お腹の子の父親は同居している兄・吾一で
吾一を演じている倉崎青児は常田富士男の長男!
逃げる阿藤快!
『青春の殺人者』にも出ていたらしいけど気づかなかった。
テーマは “親子の、男女の、家族の愛” という今作。
原作はエド・マクベイン《87分署シリーズ》の1作。
ストーリーは 『CSI 』 などのアメリカドラマそのもので
犯人らしき人間が二転三転して真犯人に辿り着く。
そこに刑事や関係者たちそれぞれの物語が
見事に絡み合っていく。
アメリカのドラマなら
毎回、驚くほど充実した1時間に仕上がっているのだが
この映画はイマイチ。
1981年にしてもクラシックだし
役者の演技が下手!で見てられないシーンが多々ある。
事件モノとしても、愛を描いたものとしても、中途半端。
現代(いま)の役者さんは若手も子役も
誰もがうまいから、なおさらそう感じる。
市川崑はフィルムの現像で
シルバーカラーの復元にこだわったらしい。
全編、重苦しい暗さだったわ~
最後の親子のシーンだけ
ノーマルプリントにして欲しかった。
市原悦子さん、
取材撮影で一度お会いしたことがある。
あのままの方で、ホントにおもしろかった~。
追悼番組によれば
若い頃は運動能力がバツグンで
「オリンピックでメダルを獲らせてみせる」
と言っていた人がいたらしい。