『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(’14)』
この映画に出てくるチューリングマシンと言われるものは
現在のコンピューター
(原理が複雑すぎて実用化には至ってないらしいけど)。
第2次世界大戦時にドイツの暗号解読するマシンを作った
天才数学者アラン・チューリング。
ストーリーは戦争よりも、彼の人生を
天才ゆえの高慢さとコミュニケーション能力の無さを
ベネディクト・カンバーバッチが痛いほどに演じている。
やがて理解者となる仲間や恋人の存在に観る側はホッとするも
1400万人の命を救った戦争終結の功労者となった
英雄のハズなのにその末路は…
やはり凡人にはわからない思考回路だったようで(T▽T;)
それをドイツに悟られないようにすぐには対処できず、
自国民の多くを犠牲にしなければならなかった
という事実は辛い。
『ミケランジェロ・プロジェクト(13)』ジョージ・クルーニー監督作
第二次世界大戦後期、
ドイツナチスは欧州各国を占領し、美術品を略奪していた。
強い危機を感じた米国ハーバード大学付属美術館長(Gクルーニー)が
美術品・歴史的建造物を保護する部隊“モニュメンツ・マン”を結成し
守り、取り戻そうと慣れない戦地を奔走するという話。
ジョージ・クルーニーの感性が災いしてか
豪華なキャスティングが裏目に出たか
評判はイマイチだが、この史実はスバラシイ!
アメリカってホントに
『プライベート・ライアン』でも感じたけど…戦時中でも
命懸けでそこまでやる!? 何?その余裕っ!
《ネタバレ》同じくソ連軍も美術品を取り戻そうと躍起になってたが
彼らにとっては戦利品。
クルーニーたちは、元の持ち主に返すのだ。
クルーニーたちは、元の持ち主に返すのだ。
個々のユダヤ人にも(涙!)
戦争シーンはほぼないが、ナチスが隠し持っていたお宝の中には
収容所送りにしたユダヤ人から奪い取った金歯の山もあり
ナチスの非道を痛いほど描いている。
これは邦題がつまらない(;´Д`)
『あなたを抱きしめる日まで(’13)』 原題✩PHILOMENA
タイトルからは想像できないミステリー要素もあるような
衝撃的な物語だった。
1952年アイルランドで、17歳で未婚の母となったフィロミナ。
罪を背負ったとして多くの女性が修道院で働かされ、
子供を養子に出されていた。
50年秘めていたが忘れられず娘に告白。
一人のジャーナリストの協力で探すことになるが
教会が行っていた、とんでもない事実を知ってしまう。
さらに、その息子の歩んだ道も平凡ではなかった。
フィロミナも息子もつまるところ 幸せな人生を歩んだと言えるのか…。
この話がなぜ公になり、この映画に至ったのか
その過程も見所だ。
主演ジュディ・デンチの演じるキャラが断然おもしろい!
こんな秀作があったなんて…必見です!
名前を検索すれば出てくるような人物になっていた。
何と!
ホワイトハウスで大統領のそばで働く弁護士にー!
『ダラス・バイヤーズクラブ(’13)』
1985年、HIV陽性で余命30日と診断された
カウボーイ(テキサスの電気技師) ロンが
病院では扱わない効果大で副作用のない無認可治療薬を密輸入し
患者たちに渡す会員制の“”ラスバイヤーズクラブ”を設立。
徐々にボロボロになりつつも様々な機関に対抗しながら続ける。
徐々にボロボロになりつつも様々な機関に対抗しながら続ける。
決して正義感などでなく、自分自身のために始めたことだったが
本来のエネルギッシュさと商才で突っ走ったという感じ。
余命もぐんぐん伸ばしていくし(*_*)
主演のマシュー・マコノヒーの本来の顔がどうだったのか
思い出せないくらい激痩せの役作りで
演技も「さすが」とかでは言い表せない。
命を賭けてるなーと思わせるほどだった。
共演のジャレッド・レトも性同一性障害の役どころを
姿だけでなく渾身の演技で見せてくれる。
インタビュー映像と比べてみた↓
もっと昔の美しい姿を思うとますます信じられんーー∑(゚Д゚)
ジャレッド・レトは右の長髪姿にもうわ~
女医役で出演のジェニファ・ガーナーは
逆にノーメイクのような地味な顔で勝負。
ストーリーも俳優たちの演技も、さらには実話だということにも驚くので
見る価値あり!
『アメリカンハッスル(’13)』
いきなり仮装大会かと思うような扮装の有名俳優たち。
1970年代後半のアメリカを揺るがした
政治スキャンダルを題材にしたストーリー。
FBIが悪徳政治家を検挙しようと詐欺師たちにおとり捜査の協力をさせる。
「えーっ」な姿で驚かせてくれるのが
あのバットマンを演じたクリスチャン・ベイル。
痩せ過ぎの男を演じたのが印象深いのに
今作では実際にお腹をぷよんとたるませ、
禿げた髪を1:9分けにした気性の荒い詐欺師を演じている。
あえてパンチパーマをかけているというFBI捜査官役のブラッドリー・クーパー、
利用される政治家役のジェレミー・レナーの違和感だらけの髪型、
最後まで気になりつつも誰かわからなかったのが
詐欺師の本妻役のジェニファー・ローレンス!
物語のおもしろさは、役者たちの強烈な変人ぶりで
何倍にも強化されていく。
いやー、どれもこれもすごいパワー!
この世には映画のような実話が溢れてるー