ここ数年で、食品アレルギー対応の相談を頂くことが多くなりました。
ですが、食品アレルギー対応のお菓子のご依頼はお受け出来ていません。

最近は食品アレルギーのある子供が多く、中でも卵アレルギーは全体の40%も占めているそうです。
卵アレルギーの子供だって他の子みたいにシュークリームやケーキが食べたいはず。食を仕事にしている私達も対応を考えなければいけない時代なのだと思います。
しかし、問い合わせも多く、必要性も感じているものの、食物アレルギーは命に関わること。例え製造ラインから卵を除去しても、完全に除去することは難しいです。

卵アレルギーの原因物質のほとんどは卵白に含まれるタンパク質です。卵黄にはその物質は少ないのですが、元々同じ殻の中にあるものなので、完全に分けることは不可能です。
また、原料に表示されていなくても、蜂蜜やメープルシロップの濁りを除去するのに卵白が使われる事もあります。
コンソメスープやゼリーを作る際も、アクや雑味を取り澄んだ色にする為に鍋にメレンゲをプカプカ浮かべて吸着させます。
一見卵が入っていないように見えても、いろいろな行程で混入する可能性があるのです。
菓子屋やパン屋で毎日天板に使う油のスプレーもアレルギー対応品を選ばなければ、アレルギー食品の大豆油が含まれます。

単に卵を使わないお菓子を作る事は出来ます。卵の起泡性・膨張力を他のもので代用できればいいので。
ですが、やはりお客様の安全の為に、アレルギー対応製品の製造はkosではお断りさせて頂きます。