とってもとっても久しぶりにブログを書いてみようと思いました。

わお、8月で「自分に潜ってる所」ってとこから、一回も書いてなかったんですね。

まさに有言実行ではないか…(笑)



…ちょうど去年の8月が、私にとっての思いっきり転換期で、そこからずっと舞台衣裳のお仕事をしてました。


私は16歳の時に初めて本格的なミュージカルを見て、雷に打たれたみたいになって、それから舞台に夢中な人生でした。

今から10年前くらいは舞台衣裳をめちゃくちゃハードな所でやってて。

憧れの場所だったので、それはそれですごくやりがいがあったし、楽しさもあったのです。

ただ、その当時は
「舞台とは鍛練を積んで積んで、歯をくいしばって、いろんなことを犠牲にしてでもやり遂げるもの」
だったのです。
私にはそう映った。
やりがいはあっても、残念ながらずっといたい場所ではなかった。

辞めてからは、少し衣裳をやってはいましたが、もう商業演劇の世界はいいと思ってました。

「犠牲の上に成り立つもの」だと思ってたから。ちょっと私にはしんどかったのです。

ただ、相変わらず、舞台を見るのは好きでした。

そしたら、ちょっと最近様子が変わってきた。
この1、2年くらいで、胸に刺さって飛び込んで来るくらいの舞台に出会う確率がすごく上がったのです。

「犠牲の上に成り立つ」と思ってた商業演劇の世界でです。

何か私が知ってた時と様子が違う。

めちゃくちゃクオリティーが高い上に、楽しそうでのびのびと生き生きして見える。
すんごいキラキラしてる。
刺さる、泣ける。
この純度の高さは一体なに?

しかも大当たり続きとなると、これはもう偶然じゃない。
今の舞台の世界はどうなってるんだろう…

って思ってた時に、とっても久しぶりに商業演劇の舞台衣裳のお仕事をいただきました。

ブランクもあるし、正直務まるのかすっごい怖かったけど、飛び込んでみることにしました。

そしたら、
「自分のために楽しんでがんばること」
がめっちゃ当たり前な人たちと出会いました。

誰かを落とすんじゃない。
自分の魅力は自分だけのもの。
それをどこまで引き出せるか、どこまでがんばれるか磨けるか。
今何ができるか。
そして仲間と呼べる人たちとどうやって引き出し合うか。

そんな人たちがいっぱいで、ああ、時代は変わってきてるんだな、なんてすごい人たちなんだろう。
そんな人たちが切磋琢磨してる今の舞台がおもしろいのは当たり前だな、って感じました。

衣裳は舞台に立った時にその人の一番近くにあるものだから、いかに衣裳でその人を輝かせることができるかってことに、とてもおもしろさとやりがいを感じます。

芯から輝こうとしてる人たちのために衣裳をやるって、私にとって、それはそれは楽しい仕事でした。

作ってく過程を見、天才だなって思う人の仕事を見、裏のチームワークを見。
一緒に仕事ができて幸せで光栄なことだなーと思ってたし、…その日々が続くと…普通に思ってたし、続くはずだったよね…。
本当に…


雲行きがだんだん怪しくなってきた所で、つづく…笑



*写真は京都の大覚寺の池です。
夏は見事な蓮池です。
冬のなーんにもなさもよかった。
この下で生命が、貯えて育ってる所。