社員能力世界一のP&Gで学んだ仕事術(その二) | 境目研究家@ありさん。

境目研究家@ありさん。

世の中色々な境目があります。成功する人しない人、うどんの関東ダシと関西ダシ、氣になる境目研究します。

【今日の良い言葉 801 (070)】

おはようございます。

今日も倉敷からの発信です。

月末の志事に向けて着々と進んでます。
3年間、”不可能”といわれてきたプロジェクト。

”不可能”を”可能”変えていくのは
ワクワク楽しみですね。

それでは早速、今日の良い言葉。
昨日の続き
『致知』最新刊4月号の致知随想から
杉浦里多さんのお話です。

続きの話、お楽しみ下さいませ。

それでは今日も一日、
愛と光と忍耐で
喜びに満ちた日となりますよう
お祈り申し上げます。

コメント楽しみにしております。
 

───────────────────────────────────────

社員能力世界一のP&Gで学んだ仕事術(その二)

───────────────────────────────────────
 
 
しかし
いったん身についた習慣を変えるのは、
仕事の作業手順をすべて変えるようなもの。

その後も試行錯誤が続きました。

真価が問われたのは
入社四年目の二〇〇六年、
化粧品・マックスファクター(MF)の
再起プロジェクトの中心的存在として
抜擢(ばってき)された時です。

P&Gでは、
売上げは右肩上がりで推移するのが
常識だとされる中で、
MFはブランドイメージと広告戦略の
ミスマッチにより伸び悩んでいました。

ブランドイメージを再構築し、
売上げを回復させるという目的のもと、
私が立てた戦略は
「マスカラをヒーローにする」
というものでした。

MFのマスカラは最も歴史があり
一大ブームを起こしたこともある、
ブランドの代名詞的存在。

画期的な新技術を使った新製品を
成功させることにより、
一氣にブランドの活性化を図りたい
と考えました。

社内にも大きな渦を起こすべく、
私はこの戦略の可能性、
MFブランドや商品の素晴らしさと
明るい将来像を仲間たちに
語り続けました。

そうすることで、
覇氣がなかったチームに
勢いが生まれていったのです。

これらの作戦が奏効し、
マスカラの新商品は
化粧品の有力情報誌二誌で
ベストコスメ賞を受賞。

これはスキンケア賞品以外で
業界初の快挙となりました。

さらにこの実績が評価され、私は
世界中のP&G社員十二万六千人のうち、
二㌫未満に与えられる
「最優秀社員賞」をいただいたのでした。

P&G式仕事術の要諦は、
「目的意識」「標準化」「顧客志向」
に集約されます。

仕事力を磨き、
体得した成功法則を標準化して
仲間と共有する。

そうして強い組織をつくることが、
ひいては顧客満足に繋(つな)がり、
利益を生むのです。

それを実践してきたからこそ、
P&Gは百七十五年もの間、
百八十か国で成長を遂げてきたのだ
と思います。

今後はコンサルタントの立場で、
P&Gで得た学びを多くの方に
知っていただき、
ブランドと自身の能力を磨く
お手伝いをしていきたい
と思っています。
 

杉浦里多(デリィス社長)

(月刊『致知』2014年04月号 致知随想より)