次の日、私は寺田にLINEをした。

寺田は数日前、浮気行為に夢中になっている志村の気持ちを逸らすために、志村を地元の中学の同窓会に誘ってくれていたのだ。ついでに地元のLINEグループにまで誘い入れてくれていた。


冷酷非道寺田「ま、ちょっと気が紛れんだろ?」(多分、目半開き)


とか言ってた!
なんて良い奴!!
ε=\_○ノ ヒャッホウ!!


そして事実、志村はそれはそれは大喜びで同窓会について、「楽しみだ!早く行きたい!」とよく話していた。


そんな志村なわけですが、もちろんグリコにもドヤ顔して、

「同窓会に誘われたんだ」
( ー`дー´)キリッ

みたいな、

「自分、中学時代そこそこの鉄砲玉でした。」
( ー`дー´)キリッ

みたいな、昔取った杵柄!的な武勇伝その他もろもろの痛い話をしていたようだ。


でね、またしてもグリコがこれまた気持ち悪いことに


「あーん、あたしもいきたぁ~いっっ!」


「転校生deathって言ってまぎれるぅ~」(あくまでも変換ミスです。)


とか言ってたわけですよ。
あのおばちゃんめ!年甲斐もなくっ!!!


私は寺田に正直にその事実をお伝えしました。
ホウレンソウ的な、ね。


ホウ「グリコが転校生として参加するかも...」


俺がアイツであいつが俺で的なアレではないんですよ、と。なんつーか、ほら、ご存知、小林聡美と尾美としのりが階段で転げ回る青春ラプソディでは決してないよ、と。

現段階では、なんつーか、中年のオッサンが中年のオバサンを紛れ込ませようとしてるパターンっつーの? にしても、歳が違う!グリコ志村の2個下ーっ!!!

アーッ!

飛び級生だったーっ!!!
転校生じゃなかったーっ!!!
アメリカンナイズされてたーっ!!!


レン「二次会でグリコのキャバクラに行こうとしてるよ!!!」



ソウ「もし良かったら全面的に同窓会への参加を断ってあげて!」



したら寺田、



寺田「へー、同窓会に部外者同伴禁止だから。」
(多分真顔で鼻くそほじってる)




ぐらいの熱量なわけですよ。

温度差凄い。もう、凄いのなんの。私の苛立ちとか全然汲み取らない。汲み取る気すらない。もうほんと、他人とか全然興味無いの。それこそが冷血寺田。

なんなら俺行かなーい。ぐらいの、ダルいの。もうね、ダルいの。そーゆーの、ダルいの。なるべくそっと息して穴蔵で暮らしてたいの。ぐらいのモグラみたいな雰囲気出してた。

その後も、ちょっと隙を見せれば全力で下ネタを挟んでくる寺田をメッシか私かってぐらいのナイスマジカルトラップで言葉巧みにドリブルしながら

結局、志村に個人的に

「バレたら終わらせるのが鉄則だそ!」

ってLINE送ってもらいました。
なにかしらの経験談かもしれないっっっ!!!

なんとなく説得力的なオーラを感じる!!!!


そんなアホなやり取りをしていた矢先、法テラスの長山先生からメールが来た。

「本契約に進みました。次回打ち合わせまでにMeさんがこれまで録音した音源を全て書面にしてお持ちください。大変な作業かと思いますが、大切な箇所だけではなく、会話の流れを見るためにも、全ての音声を書き起こして下さいね」

みたいな感じ。



えっえぇ、、、
すっげぇ作業だなぁオイ....

けど、とにかくそれらをしなければ!!!
と気合いを入れる。


そしてなんだかんだとあっという間に夜になり、志村が帰宅した。


今夜、事件は起こるべくして起こる。