突然の電話。 | 忘れな草を忘れないために。

突然の電話。




まだ関東に桜が残っていた週末。
何時もの様に、彼の家に帰っていた。


変わり映えのしない手抜きのお夕飯を食べ、
彼が珍しく3本目の缶ビールに手を伸ばした頃、
見知らぬ携帯からの電話が鳴った。


母、だった。

母は携帯を持っていない。


途切れ途切れの内容を要約すると



出先の帰りに具合が悪くなった。
食べ過ぎたかもしれない。
今、薬局でお世話になり、携帯をお借りした。
これから救急車を呼んでもらう。


電話が途切れたので、
彼が慌てて、休ませていただいている、と思われる薬局を調べ連絡をした。


そして、
遠方なのでこれから家を出ること。
救急隊員の方にこちらの携帯を伝えて彼と家を出た。



途中、救急隊員の方から病院名の連絡があった。
母とも代わっていただいた。
昔むかし、今は亡き祖父が入院したことがある病院だった。


途中、叔母から『家に電話しても出ない』と連絡があり事情を話した。


病院が近いので、叔母も向かうことになった。