ああ、わたしってそういうことなのね、というだけの話なのですほろほろ。




1.わたしが日本人である証拠


理屈っぽいオトコなのに、そんなじぶん自身にイライラしてきた。

左脳の理屈ばかりでは、文がつまらない。

右脳の感じる力が無いと、じぶんのこころを現わせないっ。

「ほろほろ」。

これをなるべく記事の冒頭に使いたいのは、じぶんに対する「感性蘇ろ!」呪文でした。


ある方がオノマトペ処方展へ行ってきましたという。

その記事を読んで、はじめてじぶんが何をしていたのかを知ったのです。

「ほろほろ」、「おろおろ」、「よろよろ」。。みな、副詞、オノマトペなのですね。



記事によると、日本語にはオノマトペが4500ほどと、英語や中国語といった他の言語に比べだんぜん多いんだそうです。

1つには、日本語は他の言語に比べ動詞が少ないから。

たとえば、英語と比べると分かる。

・雨がザーザー降る……It's pouring.
・雨がパラパラ降る……It's sprinkling.
・雨がしとしと降る……It's drizzling.


副詞(オノマトペ)を多く持つことで表現に幅を持たせる構造になっているんだそうな。

ああ、、わたし、日本人だったのですほろほろ。




2.怪しい夫



ひどく遅く帰って来た夫に詰め寄る。夫は残業だった、とか言う(言語)。

目を合わせようとしないし、なんだかオドオドしている(視覚)、声が上ずってる(聴覚)。

妻は、夫の言葉なんか信じないっ。

1発でアウト!だ。

お前、有罪だと判定が下される・・。



ずいぶん前、アルバート・メラビアンによって提唱された”法則”がある。ご存じだと思います。

人と人がコミュニケーションを図る際、以下の割合で、相手に影響を与えているというのです。

  言語情報(Verbal)が7%

  聴覚情報(Vocal)が38%

  視覚情報(Visual)が55%


左脳に頼り易いオトコ種族は、コミュニケーションをとる際は話の内容が重要だと思いがちです。

が、実際には言語情報はわずか7%しか優先されていない。

誰も話なんか聞いちゃいなかったのです。

聴覚と視覚から得る情報が93%優先されるので、言葉よりも「イメージ」が圧倒的に影響する。

四の五の言わず、オトコは見た目が第1!、なんです。



よくよく考えて見ると、これは当たり前の結果でしょう。

わたしたちの祖先は何10万年もほとんど言葉を持たなかったし、

言葉で会話なんていうのはたぶん、ごく最近の数万年なのです。

しかも、言語表記を扱うなんて、一部の神官を除いてここ100年ほどのこと。

見たり聞いたりしたすることで状況判断してきた長いながい歴史がある。

そういう基本構造の生き物なので、遅くに帰って容疑者が何をぬかしたってあなたは信じないわけです。





3.起源


擬音語、擬態語であるオノマトペの語源は、古代ギリシャ語のオノマトポイーア(onomatopoiia)に由来する、と辞書に書いてありました。

古代ギリシャ語のonoma(名前)とpoiein(作る)という言葉が融合し、オノマトポイーア(言葉を作る)という言葉が生まれた。

これを語源とし、英語ではオノマトピア(onomatopoeia)、フランス語ではオノマトペ(onomatopee)という言葉になっていった。

で、日本は訳せなくて、その音をそのまま輸入した。

で、このオノマトペはいっぱいある。

「ドキドキ」「ワクワク」「ハラハラ」。

「ふわふわ」、「むっちり」、「わんわん」。

「ニャーニャー」「ドンドン」「ザーザー」。


長々と説明する必要がなく簡潔に伝えれるのです。

弱い雨なら「シトシト」、激しい雨なら「ザーザー」と、聞き手も状態をイメージしやすい。

でも、多義性、多様性を持つので、オノマトペは、かなり”あいまい”です。

あいまいな国、にっぽんの曖昧な表現というわけです。

おお、、きわめて感覚的だ。

ほら、右脳が大活躍する。





SNSなどで書くこういう記事は、文字ばかりです。

言語情報のみとなり、聴覚情報も視覚情報もありません。

わたしは、オノマトペの中でも、情緒的で、郷愁を呼ぶ「ほろほろ」を神棚に祭りました。

書き手であるわたしの聴覚的、視覚的情報を補いたかったんでしょう。

ああ、、今日もわたしお祈りいたします。

霊験あらたかでありますよう、

言霊が守ってくれますようにほろほろ。





P.S.


メラビアンがどんな実験したかを補足いたします。


実験① 「おそらく」という言葉をさまざまな口調で録音し反応をチェックした


「Maybe(おそらく)」という言葉をさまざまな口調で録音し、実験の参加者に聞かせて反応をチェックする実験をしました。

すると、柔らかい口調の「Maybe」を聞いた人より、強い口調の録音を聞いた参加者のほうが、より強く説得力を感じたことがわかった。

言葉そのものが持つ意味よりも、聴覚から得た情報で判断が左右されたことになります。




実験② 表情と矛盾する言葉の組み合わせで受け取る印象をチェックした


「好意」「嫌悪」「中立」を示す表情の写真を用意する。

それぞれの表情と矛盾するイメージの言葉と組み合わせて参加者に見せ、反応を確認しました。

例えば、「ありがとう」という言葉を、「怒りの表情」の写真や「不機嫌な口調」の録音と組み合わせ、参加者に聞かせ、どのような印象を持ったか質問しました。

このとき、参加者が本来の言葉の意味通り「好意」を感じ取れば言葉そのものの影響力が強く、逆に「嫌悪」を感じれば視覚や聴覚から得た情報が優先されたことになります。


メラビアンはこのような研究を繰り返し、人が言語・聴覚・視覚から得られる情報のうち、どれがどの程度優先されるかを確認していったのだそうです。

(https://www.cydas.com/peoplelabo/merabian/)



平均値としての割合を算出したのですから、とうぜん、あなたとわたしは、いくらかズレている。

わたし自身は聴覚過敏な偏りがある。

聴覚にかなり重心を置いている気がする。

だから、音感が刺激されるオノマトペに関心を寄せるのかもしれません。