珈琲の焙煎は
蓄熱性が高い程
再現性があるといわれます。

現に多々ある焙煎機は
その蓄熱性と再現性を謳います。

その蓄熱性と引き換えに
焙煎の幅が狭まるとも
よく耳にします。




私がよく例えるのは
大型船とタグボート。

熱を孕んだ釜は
大型船よろしく、急には方向転換
しづらいのです。

タグボートの様には進めません。

温度上げる方向はまだしも
下げる方向は特にです。

そんな操作は必要ない
一瞬の見極めが重要だ
とよく聞きますが、
ここでは真逆の話しをします。


ある程度焙煎をすると

生豆に対し、熱を与えられる量と
時間の関係に幅が欲しくなります。

例えば
豆温度に対して排気温度を下げたい場合
火力を絞るか風量を上げるのですが

蓄熱性が低い焙煎機の場合
火力だけで調整が出来ます。

これが何の為かというと
ある温度帯を5分続けたい
その後は通常に温度上昇させたいetc...

この場合
釜の中の現象と表示計の温度では
図れない事が起きます。

排気や豆周囲の温度以外に
釜の熱が合わさった温度表示になるからです。

データを積み重ねると
蓄熱性低い焙煎機が再現性が低い
という話しも嘘である事がわかります。

何分以内に煎りあげないと
ぼやけるなんて話しも
蓄熱性、機器に依存する部分が多いのです。

決してアクロバティックな焙煎をする訳では
ありません。
寧ろ穏やかな焙煎だと自負しています。


最近、焙煎は調理だと思っています。

プロの包丁は切れます。
素晴らしく切れるので、使い手の意思を
表現してくれます。

その包丁を使いこなす積み重ねはあるでしょう。

でも、
道具は、道具。

自分が何を表現したいか。

わかっているようで、わかってないものです。


踊らされない
気概ある珈琲を作りたいと願うこの頃です。


では、また

店主