読んで頂きありがとうございます
家族の話。
だんだんソフトじゃない内容になります。
前回の記事↓
父は事故を起こしました。
赤信号に気がつかず、父は交差点に侵入。
直進車同士でぶつかった。
幸いケガは双方無かった。
基準値を超えるアルコールが検出され、父は逮捕された。
その日私は同僚の披露宴に出席していて、
知らない番号から着信が。
かけ直すと警察だった。
「◯◯の家族さんで間違いないですか?◯◯は飲酒運転で事故を起こしました。身柄は確保しています。警察署まで来れますか?」
会場を離れ、私は急いで警察署に行った。
フォーマルな格好と歩きにくいヒールのまま、私は事情聴取を受けた。
事情聴取は長かった。
生活歴を事細かに聞かれた。
母が亡くなり一人暮らしの父は飲酒が増えました。アル中です。病院でアル中と診断されてはいないですが。
と話した。
その後警察官に付き添われた父と面会。
笑顔でヘラヘラと部屋から出てきて、
「おう、なんやお前来たのか」爽やかに言った。
イラっとしました。
もっと他に言うことあるやろ!
私は木偶の坊みたいに突っ立ったまま無表情で何か発したか、何も言えなかったか覚えていないけど、警察官が戸惑った表情だったのは覚えている。
翌日、父は釈放された。
新聞に名前が載った。
父は全く反省していなかった。
事故の日、家族Aがたまたま同窓会で帰郷した。
家族Aと私に付き添われて謝罪に行った被害者の前で、憮然とした態度でタバコを吸い出した。
兄弟Aと私が謝罪している横で、タバコをふかしていた。
こんな父じゃなかった。
私は泣きたかった。
当然、父の車は廃車になった。
これで運転はなくなる。
そう安心した私は甘かった。