アタローの読書 -35ページ目

アタローの読書

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2016年8月の読書メーター

あきない世傳金と銀 2(早瀬篇) (ハルキ文庫 た 19-16 時代小説文庫)あきない世傳金と銀 2(早瀬篇) (ハルキ文庫 た 19-16 時代小説文庫)感想
女衆でありながら治兵衛の五鈴屋存続の為、幸に店主徳兵衛の後添いにと。そして治兵衛が店を去り怒涛の展開、幸はとにかく知識を身につける為に治兵衛や智蔵に優しく導かれ向学心も増す。商才はあるが人徳のない惣次に幸を同行させ段々と幸の魅力に気づき少しずつ商売の面白さを伝えたり惣次の知られざる部分も幸に見えてきて今まで思っていた人物とは違うということに気づいていく。だがラストで驚愕の展開に。次巻で幸がどうなるのかが気になる。
読了日:8月17日 著者:高田郁
春、戻る春、戻る感想
和菓子屋の男性と結婚間近なある日、さくらの前に兄と名乗る年下の青年が現れる。年下なのにお兄さんはさくらの結婚にあれこれ口出しを始める。そしてお手伝いをする和菓子屋にまで押しかけデートまで付き添うようになる。年下のお兄さんの正体、目的は?さくらの困惑をよそに自分や周りにも馴染んでいくお兄さん。ラストお兄さんの目的、正体と明らかになり人生の出会いを大切に描くほっこりとさせられる内容良かった。
読了日:8月18日 著者:瀬尾まいこ
奥様はクレイジーフルーツ奥様はクレイジーフルーツ感想
仲は良いがセックスレスに悩む妻を中心に描く連作短編集。大学の同級生や近所の住人や友人などを絡ませながら悩んでいる心の中を描かれていく。相手を好きだからずっと一緒にいたいからケンカしたりぶつかりあったり心と体の問題を2人で解決していく。ユーモアに描かれ楽しく読めた。夫婦のあり方とはと考えさせられた。
読了日:8月19日 著者:柚木麻子
メアリー・スーを殺して 幻夢コレクションメアリー・スーを殺して 幻夢コレクション感想
アンソロジーで同じ人が書いているとは楽しかった。名義を変えて書分けてるだけのことはあり学校を舞台にした謎解きから背筋に冷たいものを感じるような不気味なホラーまで、どの話も世界観が違って楽しめる。中田永一「メアリー・スーを殺して」は分かりすぎて痛む心を痛快に救ってくれる物語。ラストに希望と可能性を感じる読後感の良い物語が良かった。
読了日:8月19日 著者:乙一,中田永一,山白朝子,越前魔太郎,安達寛高
漱石と倫敦ミイラ殺人事件 (光文社文庫)漱石と倫敦ミイラ殺人事件 (光文社文庫)感想
19世紀最後の年の1900年にロンドンに留学した文豪夏目漱石とシャーロックホームズが出会っていたという奇抜な発想で書かれたミステリー。漱石がロンドン留学時に奇怪な事件が起こった。男性が一夜にしてミイラになってしまうという事件に遭遇。ベイカー街のホームズと一緒に事件を解決する。ストーリーは漱石の書記とワトソン君の書記で交互に描かれながら進む。的外れな推理をしながら大暴れして漱石を驚かせている狂人ホームズ、そして華麗な推理で漱石を驚かせる名探偵ホームズのギャップがユーモラスに描かれていて面白い。
読了日:8月20日 著者:島田荘司
僕は何度でも、きみに初めての恋をする。 (スターツ出版文庫)僕は何度でも、きみに初めての恋をする。 (スターツ出版文庫)感想
何度も恋に落ちるセイとハナ。セイが辛くて悲しい時いつも側に一緒に居てくれたハナ。ハナと出会い世界が鮮やかに色づき始めたセイ。ハナが忘れることを怖がること、セイが消えたいと思うことには共感した。ハナがセイのことを何度忘れても何度記憶を失くしても私は覚えているという言葉にグッときた。お互いがお互いを大切に思い支えあって生きていく姿に胸がじんわり温かくなり優しい気持ちになれた。
読了日:8月21日 著者:沖田円
ガンルージュガンルージュ感想
韓国の時期大統領とも言われている人物が群馬県のある山荘から韓国最精鋭特殊部隊ソバンサに拉致された。それを目撃した祐太郎と麻衣は人質に。ソバンサに女性2人で戦いに挑む荒唐無稽な内容。律子は元公安刑事でFBIで研修も受けたエリート今は田舎で息子と2人暮らし。美晴は日体大で武道を専攻しその後ロッカーであり体育教師。息子を助ける為に担任教師と母親がソバンサ相手に戦う。美晴が金属バッドで飛んできた銃弾を打ち返すとかありえないと思うがスピード感ある展開いや〜面白かった。
読了日:8月21日 著者:月村了衛
十三番目の人格(ペルソナ)―ISOLA (角川ホラー文庫)十三番目の人格(ペルソナ)―ISOLA (角川ホラー文庫)感想
阪神淡路大震災後の兵庫でエンパシー能力(強い感情を読み取れる能力)を持つ由加里はボランティアとして震災被害者のカウンセリングを行っていた。そこで解離性同一性障害の千尋と出会う。千尋は13人の人格を持つ多重人格者でその人格の内の1人は震災後に生まれイソラは殺人さえ厭わない冷酷な人格だった。由加里はカウンセラーと共に人格の統一に努め次第に人格が増える事になったきっかけが消えた為千尋の病状は良化の一途を辿る。だが十三番目の人格イソラが大きな恨みと共に動き出し事態は急変、その矛先は由加里にも。ラストはゾッとした。
読了日:8月23日 著者:貴志祐介
マシュマロ・ナインマシュマロ・ナイン感想
元プロ野球選手だった小尾はドーピング疑惑で引退を余儀なくされ今は高校の臨時教員で体育の先生。小尾の勤める新栄館高校で校長から部員の暴力事件で活動停止中の相撲部員で野球部を作り甲子園を目指すという。無理難題を突きつけ小尾に監督を命じる。ダメダメだった状態から試合が成り立つように次第に勝てるように野球を真剣にしていく姿、そして友人達との友情も育みながら。一方プロ野球の世界で殺人事件が起こり小尾のドーピングの事も絡んでくる。相撲部員の野球とミステリー面白かった。
読了日:8月23日 著者:横関大
一千兆円の身代金一千兆円の身代金感想
日本の財政赤字と同額の身代金を要求する誘拐犯。刑事、誘拐された男の子の親の視点で事件の全貌が厚みを持ち、社会問題、ネット社会や若者の言葉なども取り入られたりとしっかりと描かれている。日本の財政赤字や警察の不祥事と現実に起こっている社会問題をベースに誘拐事件を絡めながらの社会派ミステリー面白かった。
読了日:8月24日 著者:八木圭一
石の猿石の猿感想
リンカーン・ライムシリーズ第4弾。中国からの蜜入国を斡旋する冷徹な蛇頭ゴーストを追い詰めていく。怒涛の幕開けからゴースト、生き残りの蜜入国家族、そして起きている時間の大部分を鮮やかな赤のストーム・アローの上で過ごすようになったリンカーン・ライムとそのチームの三つ巴の頭脳戦が繰り広げられる。緻密な鑑識と分析力の細やかな描写。サックスの心の揺らぎそれに心を砕く仲間達。ライムを老板と慕う新しい東洋の友人との交流に懐柔されていくなど楽しめた。
読了日:8月24日 著者:ジェフリー・ディーヴァー
ホルモー六景 (角川文庫)ホルモー六景 (角川文庫)感想
京都を舞台に各大学ごとにオニを使役したホルモーという覇権争い。今作は恋愛がメインで女性同士のドロドロや甘酸っぱい気持ちや純粋さや不思議もある。「長持の恋」は信長に仕えるなべ丸と現代の女子大生おたまの時空を超えた淡い恋、荒唐無稽な話なのだが笑いの中にも胸がキュンとする話でラストホロリとしてしまった。6話それぞれが面白く鴨川ホルモー本編や各短編で繋がりがあって楽しめた。
読了日:8月25日 著者:万城目学
王妃の帰還 (実業之日本社文庫)王妃の帰還 (実業之日本社文庫)感想
名門私立女子校のクラスそのクラスの女子は5グループに分かれている。女王として君臨していた滝沢が糾弾されグループを追われ範子の地味なグループに入る。思わぬ同級生が入り仲間内で不協和音が生じ始めた範子達。何が何でも滝沢を元のグループに戻さなくてはいけない。関わるにつれ初めて知る友人や同級生達の弱点そして素晴らしいところ。それを知ることでお互いに認め合い成長していく。王妃の帰還を目指す物語面白い。
読了日:8月26日 著者:柚木麻子
通い猫アルフィーの奇跡 (ハーパーBOOKS)通い猫アルフィーの奇跡 (ハーパーBOOKS)感想
飼い主の老婦人を亡くした灰色猫のアルフィー。保護施設に入れられる前に家を出るが野良猫の世界には馴染めず安心していられる家を複数持つ通い猫として生きる決意をする。問題を抱えた人ばかり彼らの幸せを願うアルフィー。猫はこんなことを考えているのか、あの行動にはこんな意味があったのかと…。読んで心が温かくなった。
読了日:8月26日 著者:レイチェルウェルズ
牛姫の嫁入り牛姫の嫁入り感想
派遣忍びのコウと守市は傾きかけた旗本・加納家から誘拐見合いの依頼を受ける。狙う大名は藤代家の重姫、幼少の頃は愛らしい姫として名高いが年頃になり人目に出て来ない幻の姫。早速行動した忍びの2人が見たのは丸々とした饅頭を貪り食う姫の姿。任務達成の為コウは姫のダイエットを誘拐見合いは上手くいくのか?コウは重姫と過ごすうちに愛しさを感じ始める。それは娘のような妹のような一方姫もコウを母のように姉のように慕い始める。姫の驚くほどに優しく他人の事ばかり考えてしまう姿読んでいて心温まるストーリー続編を期待したい。
読了日:8月27日 著者:大山淳子
作家刑事毒島作家刑事毒島感想
犬養刑事も恐れる売れっ子作家であり敏腕刑事の毒島。出版界、テレビ業界で起こる殺人事件の真相を毒舌や皮肉だらけのどSっぷりを撒き散らしながら解決していく。出版業界の裏側をリアルに知れて、知らない分野だけありミステリーを絡めながらのストーリー展開面白いです。
読了日:8月27日 著者:中山七里
夏の災厄 (文春文庫)夏の災厄 (文春文庫)感想
埼玉県で新種の日本脳炎が猛威を振るう。奇病に接触した病院や保険センターの人達が日本脳炎と診断された患者達の症状が通常の脳炎ではないことに気づく。様々な利権や権威入り組んだ構造社会の壁と衝突しながら独自に感染源や原因まで突き止め食い止める。その一部始終が描かれ除菌された清潔さの中に住む私達の社会がいかに脆いものかを呈示し危機管理意識が欠如している国のシステムは突発的な危機に対しさほど有効に機能していないことを物語ってる。
読了日:8月28日 著者:篠田節子
犯罪小説家 (双葉文庫)犯罪小説家 (双葉文庫)感想
待居の凍て鶴が映画化する事に監督を人気脚本家の小野川が決まる。小野川は凍て鶴のヒロインのイメージが伝説的な自殺サイト落花の会の主催者に重なり謎の多いその事件について知りたがる。依頼されて調べるのは今泉美里、美里はかつて恋人の自殺により自身も自殺願望を持っていた時期があり落花の会についても調べていた謎が多い落花の会を調べていくうちに美里の中で疑惑が広がっていく。小野川の主張美里の思考そして待居の反発などが絡み合って一体誰が嘘をつき誰がまともなのかラストでいきなりの展開犯人は誰か心理サスペンス読み応えがあった
読了日:8月30日 著者:雫井脩介
あしたの君へあしたの君へ感想
家裁調査官通称カンポちゃんこと望月大地が実地研修中に担当した案件が描かれている。様々な案件を担当するにつれ大地は自分が未熟であることに痛感し仕事もこのまま続けてていけるか悩んでいく。だが家族や先輩や友人などに背中を押され担当した案件に葛藤しながら一人前の家裁調査官を目指し成長してゆく。本書を読み少年院に対する今までの価値観が変わった。重罪を犯した少年らが収容される場所だと思っていたが罪を犯した少年らが更生できるよう保護する場所だということが分かり救いを求める人達の姿が描かれとても心に響く内容続編を期待。
読了日:8月31日 著者:柚月裕子

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