ワンカップは、当時の大関社長・十代長部文次郎の「コップをそのまま酒の容器にしてメーカー名の入ったラベルをつけて売り出す」という提案を受けて商品化が企画された。カップのデザインは、飲みやすい広口瓶の瓶形を東京芸術大学の小池岩太郎、青地に白抜きで「ONE CUP」の文字が入ったラベルを東京女子美術大学の松川烝二の2人が中心となってまとめた。当時の日本酒の瓶ラベルは漢字か仮名のロゴが当たり前で、アルファベットのロゴは珍しかった。
1964年(昭和39年)10月10日、ワンカップは東京オリンピックの開会に合わせて発売された。当時の日本酒は一升瓶から徳利(銚子)へという定型消費パターンができあがっており、コップ酒は安酒、一杯飲み屋、立ち飲みといった既成イメージが強かった。ワンカップは、「いつでも、どこでも飲める」をキャッチフレーズに、手軽さ、利便さという当時の伝統的な清酒に欠けた商品特性を前面に出し、伝統的な消費パターンにとらわれない若者をターゲットにして売り出された。
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