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時々、「○○の本はありますか」と聞かれます。


これは、なかなか難しい。新刊書店と違い出版年代の幅が広く、ありとあらゆるジャンルの本が雑多に集まってくるわけですから、あるかどうかが、まずわからない。


それでも見たものなら、何となく覚えていたりするものです。自分が抜きだしてコーナー組みしたものなら、だいたいわかりますが、おたずねのものが知らない間に売れてしまったりしてると、探しても見あたらない。当たり前ですが…。


この間も、留学生の方から「若きウェルテルの悩み」を聞かれ、「そんなベタなもの、ないはずがない」と探し始めたが、ないビックリマーク常設棚に一年間、二冊入ったままで売れてなかったのに。数日前、ケース入りの文庫をだしたのを思い出したが、確かその日のうちに売れてしまったような気がする(ノ_-)


それから、三日ほど探してあきらめかけた頃、新書版を発見。

「あった~ビックリマーク

叫びましたよ。

まるで「ベン・ハー」の戦車競争のシーンで観客の中に、普段スーツ姿しか見たことない上司がエキストラで出演しているのを見つけた気分でした。



ジャンルだけ指定されて内容はおまかせ的なのは、比較的探しやすいです。実用書のたぐいですね。


作家名のみ指定されてお探ししたら、「あ~、それは読んだのよ」は、よくあるパターン。


全集ものなどは、たまに提供していただいた時点で、すでに一巻だけ抜けていたりもするので、こういう場合ははじめから「ない」ということを明記した上で、ちょっとサービス価格にさせていただいてます。



さて私。
今年のはじめにラジオのハングル講座で引用されていた現代女性作家の翻訳本をさがしていたのですが、三作品のうち二作品、それぞれ別の日に見つけました。


予期せぬものに出会うのも楽しいけれど、やっぱり探しているものが見つかるとうれしいですよね。


「これ、探してたんですよね~」


精算時に、お客様もよくおっしゃいます。絶版ものとか、ネットで探してもヒットしなかったものとかで、「しかも100円なんて、良いのかな~」と、幸せそうにおっしゃると、こちらまでハッピーな気分になります。



たずねられた本、絶対どっかで見たのに見つからない。売れたんかな~、と思いつつ、翌日、ふと我が家の本棚を見あげ、


「あ、ここで見たんか…」

も、ときどきあります。