「甘い死の弓矢」大阪公演

 

素晴らしい。

17世紀イタリアの甘くて熱い世界。

 

サラチーニは初めて知ったし聴いた。

MCによれば複数の人物の可能性があるとのこと。

 

それにしても何という調性の展開!

1600年前後のギリシア悲劇の復興の時にギリシア音楽理論を顧みて半音階に関する議論などもあって半音階を使った試みはいくつもあるけど,それとはまた違った展開がサラチーニ。

 

後半がまた素晴らしかった!

 

チャッコーナの器楽隊即興からのフェッラーリ〈この世から消え去ってしまいたい〉あたりからの盛り上がり。

 

その後やはりフェッラーリ〈休息を取るとき〉が個人的には素晴らしくて、実際拍手がすごく長かった!

 

アンコールは1つ終わっても鳴り止まぬ拍手で、もう1曲。

あとで福島さんと話したら

「歌いたくなった」

とのこと。

 

大阪は決してお客さんは多いとは言えず、個人的にも半分は知り合いでしたが

「一番盛り上がった」

とのことでした!

 

テオルボの通奏低音は一人だったり二人だったりで、笠原さんはいつも通りの安定の上に、高柳さんのはこうするのかというヒントが盛りだくさんで、本当に勉強になった。

 

 

高柳さんのバロック・ギターも、あんな風に弾けるといいんだけどなぁ…と思いつつ、コルベッタのラスゲアードの難曲カプリスの見事なこと!

 

フォスカリーニはまだ練習したことがなかったけど、2曲聞かせていただいて弾きたくなった。

 

 

福島さんの歌はもちろん素晴らしく、各曲の世界にこうきたか!という感じでした。

 

 

 

そして、笠原さんとの二重唱は本当に聴きものでした‼︎

 

笠原さんは立ってテオルボやバロック・ギター弾きながらでした。

 

竹澤さんのリローネという13本を5度4度で調律する和音しか出ない楽器も本当にユニーク。
「師匠の楽器」
とおっしゃっていた。
ガンバは控えめだけど存在感があるという感じで、器楽のソロ回しも。

 

本当に素晴らしい演奏を聴かせて頂いた。

とても勉強になったし,気分転換になったし楽しかった。

 

17世紀イタリアの音楽は自分でも演奏機会は多いけど,どうしたらよりその世界を表現できるようになるか,とても参考になった。

 

 

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エレミヤの哀歌 マリアの賛歌 

Musique Douce 2019

2019年8月25日(日)

開演16:00開場15:30(終演予定18:00)

日本基督教団 神戸雲内教会

〒657-0051 兵庫県神戸市灘区八幡町1-6-9

http://blog.goo.ne.jp/kumochi/

 

前売1,200円 当日1,500円

曲目(予定)

M.=R.ド・ラランド 《暗闇の朗誦》(《ルソン・ド・テネブル》,エレミヤの哀歌)

F.クープラン 〈マニフィカート〉(マリアの賛歌)

M.マレ ヴィオール曲集第5巻より

C.デュパール 組曲第1番 他

 

ミュズィク・ドゥス

笹山 晶子 辛川 千奈美(ソプラノ) 竹内 茂夫(テオルボ,リコーダー)

太田 賀之(ヴィオール) 小林 美紀(クラヴサン)

 

2018年クープランの《暗闇の朗誦》を皮切りに,バロック期フランスの「フランス古典」

と呼ばれる分野のうち主に宗教声楽曲を演奏するミュズィク・ドゥス「甘い音楽」です。

 

同一内容別公演

7月7日(日) 京都産業大学神山ホール

12月21日(土) 和泉市久保惣記念美術館 

 

✆笹山 090-6067-4507 小林 079-266-8975

✉小林 CYU01450@nifty.com

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