「音楽の日」にはこれまで2回出させて頂いていていて,どちらも10分程度の出番だけだったのが,今年は「クラシック部門を充実させる」とのことで,ワークショップ1時間とミニコンサート1時間という2本立てに急遽なった。

ワークショップは,担当者との相談で,古楽器と古い楽譜のことをやりましょうということになって,でも発表は自分が担当になるし,しかもアンスティチュ・フランセで行うことからフランス人も来るかもしれないということで,スライドは少なくとも英語で作らねば(フランス語になるところはフランス語に)…といささか手間がかかって,本当は他に書くべき原稿をちょっと送らせての急遽作成に。

内容としては,今回自分が使うリコーダーの古いものも紹介して,学校で使っているものとどう違うのかとか,楽譜も今の楽譜とどう違うものがあるかとか,バロック・ギターも今のギターとどう違うのか,楽器そのもの,3つの調弦,様々な記譜法について紹介して,合間合間に演奏を入れるという形式。

小さな20数名入る教室がほぼ一杯で,皆さん結構熱心に聴いて下さる方が多くて,こちらも気持ちが乗ってしまって,ちょっと長引いてしまったために,演奏曲を1つ持ち越しになってしまったのが残念。
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ワークショップ当日の演奏曲目は次の通り。

♪Dario Castello (ca 1590-ca 1658)
Sonata Prima à sopran solo in Sonate Concertate in Stil Moderno Libro Secondo (Venezia, 1629, 1644)
♪Jacob van Eyck (ca 1590-1657)
Psalm 118, in Euterpe oft Speel-goddinne (Amsterdam, 1644) =“1st version”of Der Fluyten Lust-hof (Amsterdam, 1649)
♪Robert Carr (fl 1684–7)
An Italian Ground 10 divisions in The 1st and 2nd Part of The Division Flute […] (London: John Walsh, 1706)
♪Francesco Corbetta (ca 1615-81)
Prelud[e] al 5to tuono - Alm[and]a - Sar[a]b[and]a, in Varii Scherzi di Sonate per la Chitara Spagnola (Brussels, 1648).
♪Francesco Barsanti (1690-1772)
“He Lass of Patie's Mill”
“The Highland Laddie,“
in A Collection of Old Scots Tunes (Edinburgh, 1742).

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18時過ぎからのミニコンサートは,ロビーにて。
あのようなストリートのような演奏は嫌いではないしむしろ楽しいんだけど,
通路を挟んでの演奏で聴衆との距離がちょっと遠かったり,
外では大音量のロックなどの振動が鳴っていたりという感じで,
リコーダー,オーボエ,ヴァイオリンは聞こえたようだけど,音量のないバロック・ギターはやはり厳しかったのが残念。
それで,ああしたわちゃわちゃした状況の方が集中できるという不思議な面も。

とはいえ,来年以降もそういう機会があるとしたら,もっと良い形でできるとありがたい。

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ミニコンサートは解説はほとんどナシで淡々と。

♪Giovanni Battista Fontana (ca.1580 – ca.1630)
Sonata Settima“Sonate a 1 2. 3. per il violin, o cornetto, fagotto, chitarone, violoncino o simile altro istromento”
♪Francesco Corbetta (ca. 1615 – 1681)
Sinfonia a 2 “Varii capricci per la ghittara spagnvola”
♪Francesco Corbetta (ca. 1615 – 1681)
Pass'e mezo sopra il D - Altra parte passegiata - Sua Corrente - Gagliarda del Pass'e mezo - Sua Corrente“De gli Scherzi Armonici” より
♪Jacob van Eyck (ca. 1590 – 1657)
Pavaene Lachrymae????
♪Nicolas Chédeville (1705 – 1782)
Troisième Suitte
♪John Playford (1623 – ca. 1686)
“The Duke of Norfolk, or Paul's Steeple”“The Division Violin”
♪Giovanni Antonio Pandolfi Mealli (ca. 1630 – ca. 1670)
La Monella (Romanesca)“sonate à violino solo per chiesa e camera” op.4
♪Giovanni Antonio Pandolfi (ca. 1630 – ca. 1670)
Passacaglio de “Il Marquetta”“S onate cioé Ba!etti, S arabande, Correnti, P assacagli, Capriccetti, e una T rombetta, a uno, e dui Violini, con la terza parte de!a Viola a Beneplacito ”


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私以外は皆さん合わせをされている中にいつも当日ぶっつけで入るけど,それでもアンサンブルが成り立つのはスリリングだけど楽しい。
ともかく足を引っ張らないようにと思うけど,楽しくできたし,共演の皆さんも「楽しかった」と言って下さって安堵。

打ち上げは近くの定食屋さんで楽しく。
神楽坂が近いので,裏通りには小料理屋さんやら色んなお店がたくさん並んでいて,歩いていても楽しい。
ギターのご家族には小さなお子さんが2人おられて,長い一日だったと思うけど,良い子たちだった。

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二次会は堀のそばのカフェでこれまた楽しく音楽談義。
そんなカフェにいたら,ちょっとオランダを思い出した。