昨日の本番では,テオルボ(1曲だけバロック・ギター)を関西の特に神戸を中心にプロとして活躍されている笠原さんに弾いて頂いた。

 

11月本番の「16〜17世紀の宗教合唱曲を歌う会」でもお世話になっているし,元々は京都で行われていた「古楽講習会」にリコーダーでのFrescobaldiを診て頂き,さらにはコルネット(ツィンク)を体験したいということで吹かせて頂いた時からの縁で,笠原さんは「僕には弟子はいない」と昨日の打ち上げで言っておられたけど,私とヴァイオリンの上田さんは弟子のつもりでいる。

リハやゲネの時にはあまりそうされていなかったのかもしれないけど,本番で発する情報量がやはりすごくて,プロ同士ならそれを感じて演奏に反映しているんだろうなということをつくづく思って,できるだけそれに反応するように演奏していたこともあるんだろうけど,本番は本当に面白くて楽しかった。

 

というか,笠原さんのテオルボに乗っかって,一定の語法は踏まえて,あとは好きなように遊ばせて頂いたという感じ。

 

ほとんどジャズな感じかもしれない。

「バロック音楽とジャズは似ている」

と時々言われたりするけど,個人的にはそれは17世紀の初期イタリア・バロックには言えると思うけど,フレンチ,増してやBach, Handel, Telemann, Vivaldiなどには言えないと思う。

特にBachになるとかなり作り込まれているので,そこにジャズのような即興などをすることは事実上不可能で,素材として使えるという程度になってしまう。

 

でも昨日は,笠原さんの低音に乗っかって,上は楽譜に書いてある素材を元に,ジャズほどではないにしてもディミニューションとか色んな即興的な要素がたくさんちりばめられたように思う。

 

本当に面白かった。

今日はバロック・ギターばかり。

切れた11フレットのガットは,より細い弦をダブルで張ったら良い感じ。

練習は,Corbettaのラスゲアード集を入れて,あとはde Murcia,Rés F 844,Corbetta《王のギター》。

 

やってきたテオルボは元々の弦も到着したので(1本どうしても足らないとのこと),どういう種類のどういうゲージが張ってあったのか,替え弦も含めてチェック。

どうやら生ガットは1本も張ってなかったみたいなので,生ガットを注文してみよう。