5/9の名古屋バロック音楽協会の例会で演奏する予定の2曲,チェンバロさんと合わせは1度したけど,一度専門の方にレッスン受けませんか?と提案。
以前からお世話になっているK先生に連絡をしたら幸い空いているということで,チェンバロさんも空いているのでレッスンを受けることができた。

2曲とも「カンツォン」と付いていて,カンツォンの音型が変形されていても隠れているのでそれを意識して,音のまとまりと方向性をしっかり表現すること,
旋律楽器とコンティヌオの音のぶつかり合いをきちんと表現すること,
アッチェントの付点はもっと鋭く,タンギングもアッチェントがしっかりわかるように,
リチェルカーレ的なところは音の上行を特に考えてフレージングをすること,
コンティヌオが動いてなければ旋律楽器は自由なのでしっかり時間を使って「もったいぶって」ルバートやテヌートして表現すること,
フィクタは調性的なのを先取りするかどうか,やらないという選択肢もあるということ,などなど。

Frescobaldiは古い記譜法で書かれていながら,3拍子の部分は白色の1分の3と黒色の4分の3の2通りで書いてあるという,Fにたまにあるなぜこんな書き方をするのか?という記譜法。

de Selmaはコンティヌオ始まりで,どういう和声を付けるかということが課題だったけど,アドバイスは
「tasto soloでフーガのテーマを聴かせる」
ということで,確かにそれで始めて旋律楽器が浮ける時に和声を付けた方が確実に効果的!
また,とても不思議な進行になっているところは,エキゾチックなのではなくてよりノーマルな方が当時の様式に合うだろうということで,それはコンティヌオにどういう和声を付けるかということとも大きく関連していた。

コンティヌオについてもたくさんのアドバイスがあって,旋律楽器の点からもとても勉強になったけど,バロック・ギターでコンティヌオするようになっているので大変有益だった。

まず
「5以外は全部書いた方が良い。
本番で何があるかわからないし,別の人が弾く可能性もあるから,誰でも弾けるように」
というアドバイスにはうーんなるほどと思った。

自分としてもバロック・ギターでコンティヌオをする時には数字を書きまくったけど,それは自分が仮に不調でもそれを見ればどう弾いたらわかるという設計図だから。
今日もアドバイスがあったけど
「本番で迷うのは良くない」
というのは本当にその通りで,それと即興ということは似ていても微妙に違うから,設計図は書いておいてその上で即興をするということだと思った。

あと,旋律楽器がリコーダーだと1オクターヴ高いから,コンティヌオもオクターヴ挙げるとか,逆に反進行ならオクターヴ下げてより対比を出すとか,必ずしも楽譜通りに弾かなくても良いというのもなるほどという思い。

バロック・ギターだと音域が狭いから,オクターヴ上げたり,K先生が言われるように展開形にしたりなどはよくやる手法。

その他,
「6よりは5」
「旋律との平行を避けて」
「246はないから,2だけ」
などなど,有益な和音の付け方を教わった。
バロック・ギターでは246は結構難しいから,そもそもあまりやらなかったりだけど。

終わってから猫ちゃんとちょっと遊ぶ♪
ワンコのように寄ってこないところがさすがに猫ちゃん。


今日の自分練習は,バロック・ギターだけポロポロと。
Sanzは明日プチ本番があるのでその曲を。
Roncalliは続きのプレリュードとアルマンド,音の使い方がパッサカリアほどではないけど面白い。
Corbettaは今日もレッスンで話が出たけど,続きのジグも,拍子が8分の6ではなくて「3」というのが多い。
de Murciaは続きのリゴドンが割と難しい。
再びSanzは別のカナリオスとビリャーノを,ある面ではロドリーゴで有名な方とも言えるか。


ともかく今日のレッスンも本当に良い刺激で,チェンバロさんとともに色々良い方向性を頂いて感謝!
パッサメッツォ再始動に向けて力を得られた。