今は初期イタリア・バロックをメインに練習していることもあって,TVでもついついイタリアものの番組を観てしまう。
それも,イタリアの景色や料理や都市や建物ももちろん好きだけど,どちらかというとイタリア語の語感に浸っていたいという感じ。
今は,iPhoneにも電子辞書にも伊和・和伊辞典を入れているし,すぐ調べられて音も聴けるようにしている。

iPhoneには伊和・和伊辞典の他に,仏和,独和を入れているし(英和はランダムハウス),英語だけどギリシア語は19世紀だけど大辞典として定番のLiddell & Scott,ラテン語も19世紀大辞典のLewis & Shortを入れているから,ちょっとした調べものにはiPhoneで十分。
というか,iPhoneの方が便利!
(ついでに,グレゴリオ聖歌を調べるためのLiber Proも入っている)
すごい時代になったものだ…。


さて,今日の練習は短め。
しかもテナーでアリアの高速ディミニューションの練習を中心に。
ソプラノでソナタの高速ディミニューションも。


こうして初期バロックを練習していると,ディミニューションを改めて勉強しなくてはと思う。

今はとてもありがたい時代で,IMSLPにディミニューションの16,17世紀のファクシミリが置いてある。

あるプロの方とも話したことだけど,現代の奏者の真似をするよりも,当時の教則本にちゃんと譜例が書いてあるから,それをやった方が良いとうのはもっともなことだと思うし,断然説得力があると思う。
その譜例も一つや二つではないし,元の歌とそのディミニューションの例が書いてあるとなるほどとうなってしまう。

それで,ディミニューションのファクシミリを少しずつやっている。
これまで一通りでも吹いたことがあるのは,

Giovanni Bassano (1585) Ricercate, Passaggi et Cadentie. Venetia.

http://imslp.org/wiki/Ricercate,_Passaggi_et_Cadentie_(Bassano,_Giovanni)
※最初の8つのリチェルカーレも面白い。

Bovicelli, Giovanni Battista (1594) Regole, passaggi di musica. Venetia.
http://imslp.org/wiki/Regole,_passaggi_di_musica_(Bovicelli,_Giovanni_Battista)
※元の歌がどうディミニューションされるか並行して書いてあって,とても有益。でも難しい!

Walsh, John (1706) The Division Flute.
http://imslp.org/wiki/The_Division_Flute_(Walsh,_John)
※これはちょっと種類や性格が違うけど(場所も年代も違うので),元の旋律がどう崩されているかという譜例集という点では同じ。

のあたりで,取り組まないといけないのは

Ganassi, Sylvestro (1535) Opera Intitulata Fontegara. Venetia.
http://imslp.org/wiki/Opera_Intitulata_Fontegara_(Ganassi,_Sylvestro)
※3月に文章の方を読む勉強会があって,その時までに全部吹いておこうと思ったらとても間に合わなくて,5分割や7分割は一体どう吹いたら良いのかというので途方にもくれた膨大な曲集(汗)。
でもリコーダーのための重要な教則本。

Ortiz, Diego (1553) Trattado de Glosas. Roma.
http://imslp.org/wiki/Trattado_de_Glosas_(Ortiz,_Diego)
※平尾雅子さん訳で『変奏論』としても出版されたもの。ヴィオラ・ダ・ガンバのためのものだけど,違う楽器のディミニューションもとても参考になる。

その他,紙のコピーはあるものの,どこで手に入れたかもうわからないのが

Richardo Rogniono (1592) Passaggi per potersi esercitare nel diminuire terminatamente con ogni sorte d'instrumenti et anco diversi passaggi per la semplice voce humana di Richardo Rogniono espulso di Val Tavegia. Venetia.

で,これはあることをすっかり忘れていて,楽譜を漁っていたら見つかって,パラパラ見ていたらこれはぜひやらないと!と思っている曲集。
それにしてもこれは予備のコピーを取っておかないと…(汗)。

Francescoの方のもまた漁りに行かなくては。

初期バロックの合わせのことも色々連絡が飛び交っている。
皆さんそれぞれ仕事を持ちながら,ステキな音楽をするために集まる方々。
私としては足を引っ張らないように,しっかり吹けると…いいなぁ。
まだ技術的にも解釈としても,仕上がっているとは言えないけど,逆に合わせることで刺激や方向性もいただけるので,楽しみ♪

【毎日定期ポスト+追加2つ】
近々の本番予定です。よろしければお運び下さいませ。

■8/4(土) 18(土) 両日とも11:30~,14:00~ 京都産業大学 文化学部オープンキャンパス クラシック・ライブ
※ソロの他,クラシック・ギターとも共演します。
※4日には演奏の後授業紹介と模擬授業も行います!

■8/26(日) アンサンブル公開レッスン

■10/14(日) 14:30~ リコーダー・コンソート(京都大徳寺近く船岡山の南)
※リコーダーのトリオを中心に,デュオやソロでも演奏予定です。
※詳細が決まり次第お知らせします。

■11月吉日 プライベート・コンサートで吹きます。

■12/15(土) 17:00~ 第29回 神戸松蔭クリスマス・チャリティーコンサート
「壮麗なるヴェネツィア楽派の真髄 ガブリエリを歌おう」
※ルネサンス・リコーダーで乗ります!
※松蔭のチャペルのステキな響きでクリスマスをお過ごし下さい!