映画館へひとりで見に行くようになった頃は「男はつらいよ」第32作目あたりからだった。
このシリーズは全48作あるが、渥美清が元気に演じているのは私見でいうと39作目「寅次郎物語」が最後ではないだろうか。
舞台(ロケ地)が天王寺→和歌山→吉野と自分にとっては身近な土地だったのが嬉しい!
次の40作目から急に元気がなくなり42作目で癌であることを公表して、当時「北の国から」でも人気のあった甥・満男役の吉岡秀隆がストーリーの半分を占めるいわゆる「満男編」になっていく。
山田監督は以前からチャップリンの「キッド」のような薄幸の少年と放浪男の2人旅をこのシリーズでも取り上げたかったとのことだが、皮肉にも39作目がこのストーリーとなってしまっている(ラストシーンは「シェーン」のパクリのような印象だが)。
38作では「世界のミフネ」こと三船敏郎とも堂々と張り合う演技をしており(マドンナで有名というイメージだが、名男優も数多く出ている)、38・39作を見た者にとっては、40作目で「どうした?」と思った人も少なくなかったと思う。
当時の「男はつらいよ」シリーズは2本だてで上映されており、もう1本は駄作すなわち「金返せ映画」ばかりだった(寅さんで清算?)、満男編あたりからの同時上映作「釣りバカ日誌」がヒットしなければ早く終わっていたかもしれない。
当時は喜劇映画が好きで「ピンクパンサー」シリーズもお気に入りであったが、映画館で見たのはピーター・セラーズの遺作・4作目だけだったw
今ではレンタルビデオ(当時高価なビデオデッキは我が家には無かった(x_x)やネットなどいつでも好きな時に映画が見られる時代ではなかった。
好きな映画シリーズが映画館で封切りされるのを心待ちにしていたが、悲しいことに自分の好きなシリーズの俳優は短命であった(/_;)/~~