今、私は栄養回復教育センターの見学に来ている。
ここには、この地域の町や村から、
重症栄養不良児と判断された子どもとそのお母さんがやってくる。
家から通える範囲に住む人は、ここへ通っている人もいる。
だが、多くは遠くの村などに住むため、
母親と子どもが一緒に入院し、栄養回復のための治療を受ける。
入院費は、どれだけ長い期間いても2000Fcfa(=約400円)。
栄養不良児のための治療食は協力機関からの寄付らしい。
そのためか、入院費もそれほどの負担にはならない金額。
栄養不良になる原因は様々。
単に食糧不足だから、、、
お金がなくて、食べ物が買えないから、、、
ということではない。
マラリアなどの病気にかかって、急激に栄養状態が悪くなることもある。
↓ある児の成長曲線。
横軸が月齢、縦軸が体重。曲線が体重の正常値。
はじめは正常ゾーンにいたが、マラリアに罹患後、大きく、正常値を逸脱・・・
その他の理由として私が思うに、母親の知識不足。
母乳の重要性が分からず母乳をあまり与えない。
離乳食の知識がなく栄養価が低くなる。
また、村では綺麗な水が手に入らず、
下痢を繰り返したり
お腹で寄生虫が栄養を奪うなど(?)
↓毎朝行う体重測定の様子。
筋肉もなく、皮膚はシワシワ、乾燥。
何だか悲しくなります・・・
でも私は、ここで1人の女の子に出会いました。
その子は私が近づくと、そのまん丸とした大きな目で
興味深そうにこちらを見ます。
目をそらさず、ジィっと見ます。
何だか・・・・・ハッッとした。
その目はあまりにも綺麗で純粋で・・・
その目の奥に私が写っていて・・・
何かを訴えかけられてるような気がした。
その子自身はもちろん1歳だし、何かを言おうとしたわけではないだろう。
でも、、、感じるものがあった・・・
栄養不良児は、マラリア予防対策を広げたり、
母親に母乳栄養や離乳食の知識を知ってもらったり、
衛生に関する啓発をすることで、
防げる子もたくさんいるはずである。
そう簡単でないのは分かってる。
でも、この子の大きな“目”を見て、
この子の持つ大きな未来を感じて、
この小さくて大きな“芽”を純粋に守りたい
と思った。
この子は、その後目標体重に達したため、
お母さんにおぶわれて村へ帰っていきました。
強く、たくましく生きてね!!
ありがとう 



