〈ルーマニア備忘録 その2:ブラショフ→シギショアラ〉
【ルーマニア:オススメルート】
今回の俺のルートは、
ブカレスト→ブラショフ→シギショアラ→ビエルタン
というものだったんだけど、これはかなり効率が悪かったと反省。
「本当に綺麗なところに行きたい!」というのが目的だとするなら、
ブカレスト、ブラショフはいらなかったなぁ、というのが正直なところです。
ブラショフはドラキュラ城で有名なブラン城も近くにあるんだけど、、、
ブラン城、そんなに感動しなかったよ。観光地という意味では清水寺と変わらない。
ドラキュラお化け屋敷、ドラキュラディスコにドラキュラキャンプ場まであってけっこう萎えます。
だけど、シギショアラ、ビエルタンには深く感動しました。
ブラン城よりも霧の街・シギショアラの方が圧巻の「ドラキュラ感」があった。
あと、上のルートは戻るのがやっかい。
ビエルタンからブカレストまで一日で帰るのはほぼ不可能なので、中継地に泊まらなければいけません。
結果、
ブカレスト→ブラショフ→シギショアラ→ビエルタン→ブラショフ→ブカレスト
というルートになり、ブラショフの駅から街への移動も結構めんどくさいし、なにより、北駅からブカレスト・アンリコアンダ空港に行くのがめんどくさすぎる。
「ブカレストのタクシーには気軽に乗れない」というのもかなりネックになっています。
前回、書きましたが「ブカレストさえ避ければルーマニアは素朴で明るい国」なのです。
以上を踏まえ、次に行くならこうします。
そして、人に勧めるならこのルートです。
【シビウ→シギショアラ→ビエルタン】
どや?この黄金ルート!!!
「SIBIU」で検索してもらうとわかるけど、かなり綺麗な街です。
シビウはまぎれもなくトランシルヴァニア。
シビウ空港:別名トランシルヴァニア空港。
[深い森を越えたところにある国:トランシルヴァニア]
森と霧と素朴で明るい人々がきっと貴方を優しく包み込んでくれる筈。
もし、日程に余裕があるならトゥルグ・ムレシュ、クルージ・ナポカ、ビストリツァ、またはブラショフまで足を伸ばしてもいいかもしれません。
あと、多分、シビウ→シギショアラの車窓からの風景はかなりヤバいと思う。鈍行でドア全開ってのがいいかも。
シビウ国際空港から市内へのアクセスは、バスがいっぱい出てるっぽいです。
http://www.sibiuairport.ro/bus.html
シビウは間違いなくブカレストよりも治安がいい。
なので、変な気を遣わないで済みます。
それから、やっぱり、ルーマニアの本来の良さっていうのは、その素朴さにあると思います。
なので、この田舎をめぐるルートが絶対にいい。
無駄なくどこもかしこも満喫出来るんじゃないかな?
(ハンガリー:ブダペスト→シビウは列車で10時間程度。ブダペストはブカレストと違って最強に魅力的な街なので、こちらもオススメ)
さて、今日は、実際に俺が通ったルート、ブラショフ→シギショアラ→ビエルタン部分を紹介します。
【ブラショフ→シギショアラ】
鈍行で行きました。3時間半くらいかかったかな?
だけど、これが一番の思い出だったんじゃないかというくらい素敵な時間でした。
列車のドアが開きっぱなし、そこから見える延々に続くとうもろこし畑が本当に美しくて、、、
で、黒雲が立ちこめ、嵐がやってきました。
稲光のとうもろこし畑を仲良くなった車掌さんと一緒に無言で眺めました。
今でも説明出来ないけど、アレは何か特別な瞬間だったと思います。
車掌さんは3人いて、みんなとても親切。
駅に停まると車掌さんたちは列車を降りて線路の上でコーヒー片手にタバコを吸います。
列車の中でも時々思い出したかのようにタバコを吸います。
風呂敷からサンドウィッチをおもむろに出して「どうぞ」と、くれます。
シギショアラに住んでいるという小学生の女の子一人と3人の車掌さんと共に遠足のような感じでシギショアラへ向かいました。到着した時には引くくらいの雷雨。
駅に着いて、どうしたものかとかなり困っていると、さっきまで一緒にいた小学生の女の子がお母さんと一緒にいたので、「ホテルまでどうやっていけばいい?」と聞くと、そこの階段を下りていくとタクシーが停まってるから、そこで乗りなさい、と教えてくれました。階段を下りるまでにびっっっっっっっちゃびちゃになり、そこに確かにいたタクシーに乗り込むと、びちゃびちゃを怒ることもなく、ボッタクることもなく「あーあーかわいそーに」という感じで、本当に親切にホテルまで連れてってくれました。
シギショアラまで来ると、タクシーも安全!!
シギショアラは本当に素敵な街です。
高低差があって、もの凄く不思議な空間!!
丘の上に時計塔があって、そこから謎の暗黒階段を登っていくと教会と墓地があります。
ここは何度でも行きたい街です。
本当に良かった。
夢の中の世界みたい。