ASYURA 3RD λのゆるゆるKICK re-birth!!
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2018-06-03 10:05:16

Ψ畑中孝夫Ψ

テーマ:ブログ

かなり久しぶりのブログ更新となります。

 

 

今回は親友・畑中孝夫について書きます。

 

 

 

【少女の足が恐怖に震える】

 

若き日の僕はバンドで生きていくと決めてギター1本担いで上京しました。その時に最初に転がり込んだのが彼の住んでいた武蔵境のボロアパートでした。その後、なんとかバイトを見つけ自分の部屋を借りて住んだものの、半年後「ロックとバイトはその本質が相容れない」「“いらっしゃいませ” はまだいいが “恐れ入ります” を言いながらパンクなんて出来るわけがない」とかなんとかわけのわからない偏った考えに陥った僕はバイトを辞めました。当然、家賃が払えずに部屋を追い出されるわけですが、時を同じくしてバンドのメンバーだったベーシストのナオキ(189)も同じような状況で部屋を追い出されていたので、晴れて住所不定無職となった二人は再び武蔵境にあった彼のアパートに転がり込んだのでした。季節は冬、六畳一間に三人分の荷物がギッシリ、、、足の踏み場もない部屋の中、僕は押入れにダンボールを敷いて眠り、他の二人は小さなコタツに足を突っ込み体を折り曲げて眠りました。真冬にすきま風が入り込む部屋の中、彼らは掛け布団もかけず、ライダースを羽織って眠りました。そうです、三人の男子が住む六畳一間のそのボロアパートにはたった一枚の布団もなかったのでした。

 

それはシェアハウスというようなポップでカジュアルなライフスタイルでは決してありませんでした。

 

狭い空間に複数の動物を閉じ込めるとたとえ同種であっても「食い殺しあう」という話をご存知でしょうか?

 

本来、仲の良い三人が一つ屋根の下で暮らしていたわけですから、さぞかし楽しい日々が始まったとご想像の方もおられるかもしれませんが、僕は生涯を通してあれほどまでに殺伐とした空気を感じたことはありません。ほんのささいなことで張りつめていた氷のような空気がパリンと割れます。例えば、誰かがおならでもしようものならすぐさま掴み合いの大喧嘩に発展するわけです。

 

一度、ある女の子がこの家に遊びにきたことがあったのですが、そのあまりに殺伐とした空間と常軌を逸した汚さに、彼女の膝から下がガタガタ震えていた光景が今でも脳裏に焼き付いております。

 

 

さて、家主であった彼は家賃を払うために一ヶ月に数日間(4~5日ほど)、日雇い労働に行っておりました。家賃の一部を払うという我々の申し出をキッパリと断り「俺が家主であり、おまえらには絶対に出て行ってもらう。だから家賃を払うことで対等の立場になど立たせない」と言い放ったのでした。(僕はラッキー! と思いました)

 

当時の僕の主な収入源は弾き語りであり、日課は自販機の下を覗くことと、武蔵境駅前の公園で、凍えながらギターの練習をし、曲を作るというものでした。もう二度とあんな生活はしたくないものですが、そんな貴重な(?)体験が出来たのも家主の畑中氏があってのことでした。

 

 

さて、そんな畑中孝夫氏が詩集「家族」を発売(2018年5月10日)したので、インタビューをしてみましたよ。

 

 

Amazonにて購入できます

 

「家族」畑中孝夫

 

 

 

(アシュラサード1stアルバム収録曲「切花」の詩を書いてくれたのも彼です。)

 

 

 

 

【シニカルゴリラ】

 

[日高]この度は詩集「家族」の発売おめでとうございます。

 

[畑中]ありがとう。

 

[日高]そもそもの話やけど、出会いは中3やんな。

 

[畑中]そうやな。

 

[日高]中3の時、俺は神童と呼ばれててめちゃめちゃ頭がよくてな、当時、非常に難しいと言われていた国語の中間テストで92点を取った俺はクラスで1番やったわけですよ。

 

[畑中]ははは。

 

[日高]ところが学年で一人だけ100点を取ったヤツがいると、、、それが聞くところによるとガリ勉タイプでも努力家タイプでもない、なんやったらけっこうな問題児である畑中という男やと、、、それが最初におまえを意識した瞬間やったわ。

 

[畑中]ああ、そういうこともあったかもな。

 

[日高]山極先生の国語のテストやな。

 

[畑中]覚えてる覚えてる、山極先生な。

 

[日高]そんでそのしばらく後に写生大会があって、俺の友達がおまえの友達やったこともあって、公園のベンチに三人で並んで風景画を描くっていう瞬間があってな、なんかその時にすごく仲良くなったっていう記憶やわ。

 

[畑中]そやったかもな。

 

[日高]で、お互いに地元の公立高校に進学して、高1で同じクラスになって、っていう流れやな。高校生の時もおまえはここでは語れないくらい問題児やったっていう印象があるわ。なんていうか、そこらの不良なんか可愛く思えるくらいホンマの意味で破天荒やったし、アンタッチャブルやったよね。

 

[畑中]そうやっけ?

 

[日高]ゴリラみたいにパワーあって強烈にシニカルでむちゃくちゃな言動しまくってたやん。

 

[畑中]ゴリラ、、、

 

[日高]あの頃、俺たちが中高生の頃って、もうずっとパンクっていう概念にどっぷりやったよな。セックスピストルズ、クラッシュ、特に「ロンドンコーリング」、あとはザ・ポーグスとか、、、音楽だけじゃなく、例えば映画やと当時「STRAIGHT TO HELL」っていうパンク西部劇とかあったり、、、そんで、俺はおまえのことを「コイツは本当にパンクなヤツだ」と感心しながら見てたよ。

 

[畑中]ほぇー。

 

[日高]映画で言うと俺は中3の時に見た「未来世紀ブラジル(1985年 テリー・ギリアム監督)」がホンマに衝撃で、そういう流れもあって、その後、二十歳を超える頃には我々はアングラに傾倒していったんやんな。映画「ポゼッション(1980年 アンジェイ・ズラウスキー監督)」とか「死の王(1989年 ユルグ・ブットゲライト監督)」とか、あとは、アングラって言うと申し訳ないけど「死の棘(1990年 小栗康平)」とかな。

 

[畑中]「夜の第三部分(1971年 アンジェイ・ズラウスキー監督)」とかな。

 

[日高]そうそう、こないだついに「アンジェイ・ズラウスキー Blu-ray BOX」が発売されて「夜の第三部分」を初めて観たんやけど、なんていうか「ポゼッション」ほど完成度が高くなくて、それがしんどかった。内容もわかりづらかったし、終始ヘンな音楽が鳴ってるし、、、

 

[畑中]今観たらそうかもな。

 

 

 

【前向きエンド】

 

[日高]何が言いたいかって言うと、あんなにむちゃくちゃなヤツやったおまえが、そしてあんなにアンダーグラウンドな思想・美学を持っていたおまえが、なぜこのような「家族」っていうタイトルのこのようなピースフルな内容の詩集を出したのかっていうのがすごい不思議で、、、今日はそういったことについて聞いていきたいと思ってんねん。

 

[畑中]えー、なんか嫌やなぁ、、、なに? それ、録音してんのけ?

 

[日高]そやで。iPhoneは録音もできるんやで。ほな、さっそくやけど、いちばん目についたところから聞いていくわ。えーっと、詩集の中で、帽子とか花とか傘とか擬人化というか命を与えられたモノが沢山出てくるやんか、アレは一体なんなん?

 

[畑中]あー、あのな、それはな、仏教やと人間以外のモノに命とか魂を見出してそれを供養するっていうのがあるやんか。人形供養とか針供養とか筆供養とか。アレええもんやな、って思ってたんやけど、それプラス詩の世界やと昔っから擬人化っていうのを伝統的にしてきてるわけで、俺も想いを込められる対象をそんな風に描けたらええなって思ってああいう形になったわけや。

 

[日高]ほぉーん、、、ああ、それに関連した話なんやけど、これは好みの問題なんやけど、俺の場合は例えば歌とかで自分の想いを直接歌ってるものはどうもその温度というか熱というかに引いてまうところがあって、だから、作者以外が主人公の歌の方が楽やし身構えずにすんなり受け止められるし、そういうのが面白いなぁと思う感じがあんねんな、、、だから、この「家族」を読んでても、これは作者自身の言葉なんやろなっていう詩よりも、こういう形で擬人化して、作者以外の何者かが言葉を発してる詩の方が俺には響いたわ。もっと言うと、同じく命を与えられたモノが登場する詩でも帽子の話はおまえが登場せぇへんやん、でも傘の話はおまえが登場するやん。俺にとっては圧倒的に帽子の話の方がええねん。

 

[畑中]おぅーーーん。ただな、そうやって意味とか想いを託す託す託すばっかりでやってると、自分の肉声を出したくなってくるっていうのもあんねん。あと、例えば日本人がイスラム国に殺されてその映像を世界に流されるとか、あんだけ舐めた演出しおるっていうのは日本人をというより人間を生命を、、、いや、もう俺が舐められてるかのように感じたし、でもそれを「舐めてんのか」っていう詩を書いても「なに自分の怒りを垂れ流してんねん」ってなるから、それを抑えて抑えて「暗いと不平を言うよりも進んで明かりを点けましょう」と、ちょっとでも明かりを点ける方向に行きたいっていうのがまずあって、でも、ただほんわかほんわかしててもわかってもらえへんかなと思ったんや。だからある程度はストレートに想いを出してるわけや。

 

[日高]そうそう、この詩集は前向きエンドみたいなん多いやんか。

 

[畑中]前向きエンド(笑)

 

[日高]ここまで前向きを意識してることが、日々あまりにも前向きじゃないんやろなって想像してまうけど、、、

 

[畑中]そうそうそうそうそう。ああいう風に自分が生きてるっていうよりもあそこに願いを込めてるっていうな。あれをワンパターンていう風に受け止める人もいるやろけど、あれはもう敢えてこれでもかこれでもかって、、、

 

[日高]明かりを点けていってるわけやな。俺自身はポジティブな人間やから客観的に見てまうところがあるんやけど、ネガティブな人間には響く、感じるモノがあるんかなって、、、

 

[畑中]前へ前へって、希望希望って口にせんでもそう出来るやつは出来るからな。

 

[日高]俺、日々の中で前向きにならなアカンとか思わへんもん。素で前向きやから。

 

[畑中]うん、うん、それが俺とおまえの違いなんやろな。

 

[日高]なんか、面白いよな、おまえは本人がネガティブやから前向きなモノを作ってて、俺は本人がポジティブやからダークなモノを作ってるっていうな。

 

 

 

【惣流・アスカ・ラングレー】

 

[畑中]うんうん。「北風と太陽」の話で言ったら、おまえの作るものは北風かもしれんけど、俺はせめて作るものは太陽でありたいっていうな。俺は社会に対してでも人間に対してでも否定的な部分が大きいから、それではアカンっていうことを自分に言い聞かせてる部分もあって、、、こないだおまえがハッピーエンドとバッドエンドではハッピーエンドの方がレベルが高いって話をしてたけども、俺もまったくそうやと思うんや。どんだけ世の中にハッピーエンドをバカにする人がいるかって思うと、俺も若い頃はハッピーエンドなんて、なんや、そんなん嘘やん、って思ってたし、そう思ってる自分を現実的やと思ってたところもあるし、でもそういう発想が世間を悪くしてるみたいなことも感じるから、これでもかこれでもかって前向きな終わり方にしたいっていうな。

 

[日高]安易なハッピーエンドは論外として、ハッピーエンドって全てのバッドエンドを考慮した上で、普通にいったらバッドエンドしかないんやけど、そうじゃなくて一個だけここにハッピーエンドへの道がある、それを探すのが作り手としては一枚上なんかなって思う。もちろん、素敵なバッドエンドもあるとは思うけどな。それにしても、長らく友達でいるけど、こんなに前向きにならなアカンって大変やろなって思ったわ。

 

[畑中]いやいや、大変なことはないで。俺自身、後ろ向きな部分はまだまだあるけど、昔に比べたらずっと前向きになった。人間にしても世間にしても、、、生きていくっていうことに対しても肯定的になってきてるし。

 

[日高]他者に対して否定的っていうのは若い頃にはありがちやんか。エヴァンゲリオンで、惣流・アスカ・ラングレーが「嫌い、嫌い、みんな大っ嫌い、でも一番嫌いなのは私」みたいなことを言うけど、あれが若者の陥りがちなベタな穴やんな。理想を抱いて何もかもを否定していった先に、ふと自分を見つめると自分は未だ何も成してなくて、だから、まぁ、当然、ああなるよな。若くして胸を張れるような結果や実績を出せる人間もなかなかおらんし。これは若者に対する批判じゃなくて、むしろ、そこで苦しむことってヘタしたら何百年も人類がやってきたことで、その中で理想を実現出来る天才が現れて世界を変えてきたっていうのも人類の輝かしい進化の歴史なんかもしれんし、、、

 

[畑中]うん。

 

[日高]やっぱり俺も若い頃は他者に対して否定的やった自分がいるけど、ある時点から人であれ作品であれ「良いと思えるもの」しか見んとこ、って思ってんな。そりゃ生きてれば「良いと思えないもの」「ゴミみたいなもの」にも出会ってしまうけども、それについて思考したり発言したり批判したりする時間がもったいないっていうかな。それに、最近はこうも思う。俺にとっては「ゴミみたいなもん」やったとしても、もしかしたらそれは誰かにとっては「亡くなったお父さんとの思い出の何か」やったかもしれんし、そういう可能性のあるものに対して安易に否定的なことを言うのは浅はかかなって。だから、否定とか批判とかこきおろすとかってそういう可能性も全部考えた上でせなアカンのかなって思うわ。そんな毒を撒き散らすようなことよりも「上に見れるもの」から良い養分だけ吸収して生きようって決めた。それからはずいぶん楽になったっていうんかな、不毛な戦場に出向くことがなくなって、有意義に過ごせるようになった気がする。そりゃまぁどうしても許せないこと、黙ってたらアカンことってのもあるとは思うけど、日常生活における基本的な構えは「良いと思えないもののことは意識の隅に追いやって存在しないものとして、良いと思えるものだけをしっかりと受け止める」自分を植物と考えた時に良い養分だけ与えていった先に咲く花が見たいって思うしな。そりゃなんだって批判は出来るやん、簡単に。そんな大人は腐るくらい存在して、なんか流行ったモノに対して「ああー、知ってる知ってる、あんなの何がおもしろいのぉ、ニヤニヤ」とかさ。否定のアイデンティティとかもう寒いやん。ほんで、おまえらは偉そうにどの立場から語ってんねん? って思うしな。

 

[畑中]そやろ? 何がムカつくって、偉そうなヤツがムカつくやんか、、、ま、現実世界では俺は偉そうやけども、、、でも、詩の中では偉そうにはせぇへんぞと。

 

[日高]その言い方が偉そうやけどな(笑)。そうそう、それも読んでてすごい思ったところで、作風と俺が知ってる作者のノリが違い過ぎるっていう、、、

 

[畑中]ハハハ、いやいや、それはな、日頃な、政治であれ通勤してる途中であれ、俺はな、怒りまくって生きてるわけで、、、

 

[日高]ギャハハ。

 

[畑中]怒りまくってるんやけど、それを吐き出すために詩を書いたって、そんなもん読み手の立場にもなんにもなってへんし。

 

[日高]そうやな。

 

[畑中]だからやりたいこととやるべきことっていうのを考えると、やりたいことはもしかしたら、現実的に怒りを爆発させてっていうことかもな、、、衝動だけで言ったら自分の中に暴力的なもんがいっぱいあるわけやし。

 

[日高]こわいこわい。

 

[畑中]そやけど、どうありたいかっていうとやっぱりやるべきことをやりたい。世の中に出すべきものはなんや? って考えた時に、俺のこういうドロドロしたとことかイライラしたもうクラクラした感じのことは、もうもっともっと抑えて抑えて、その代わりに、ほんのちょっとでも滲み出てくるポジティブなものを作品にするべきかなと。

 

 

【必死こいて猫かぶる】

 

[日高]「三つ子の魂、百まで」っていうやんか。俺は中学の時からおまえを知ってるけど、おまえという人間の中に「ラブ&ピース」みたいなものをみじんも感じたことがなくて、、、

 

[畑中]はは、いや、いや。

 

[日高]にも関わらずあの作風には「ラブ&ピース」のようなものがあって、、、

 

[畑中]そうそうそうそう、ハハッ、うん。

 

[日高]そのなんていうの、なんであの人が、、、あの暴力的で破壊的なあの人がなんでこんなん作ってんねやろっていう素朴な疑問みたいなもんが、、、

 

[畑中]ものすごホンマのところにそういう願いがあって「平和平穏」っていうタイトルの詩の中で、えげつないことだらけの世の中やけど大切な人の無事を祈るみたいな内容の、、、ホンマにそういう想いってやっぱりあるしな。えげつないことを見て昔はケラケラ笑ってたところが、やっぱり歳いくと、「かわいそー!」ってホンマに思ったりするんや。それはホンマや。俺の中にもそういう部分はあるんや。だからそういう部分を絞り出して、作品にするっていうのと、それと、やっぱり、もうごちゃごちゃしたエゲツないしょうもないことして子供泣かしたり女泣かしたり傷つけたり暴力とかでむちゃくちゃすんのアカンやろとか、あとこんな制度なくさなアカンやろ、とか、、、そういうのがどんどん変わっていってもっと世の中が平和に平穏になっていったらいいのにっていう想いはホンマにあるんや、強く。

 

[日高・心の声]ホンマにあるを強調するなぁ、、、

 

[畑中]反面、激しい怒りを吐き出す代わりに優しい何かを提示したいみたいなこと言ったけども、おまえから見たら必死こいて猫かぶってるみたいに見えるかもしれんけど、ただ、、、大人は猫かぶらなアカンで! 子供はある程度やんちゃにしててもいいけど、大人は必死に野生とか獣みたいなもんを抑えて抑えて猫かぶって猫かぶって必死で猫かぶって優しくしてたらええやん。

 

[日高・心の声]普通の大人はそんなに必死にならんでも優しくできるやろ。

 

[日高]まぁでもあの作品の中に出てきてる前向きエンドの結晶がこうやって「詩集を出す」っていうことになってんのかな、っていうな、ああいう一瞬一瞬がこういう未来を作ったんかなっていうようなことを感じたわ。

 

[畑中]あーあーあー、それはめちゃめちゃそうやわ。ホンマそうやわ。

 

 

 

【桜、ボンボン湧いてくる】

 

[日高]そうそう、あと、聞きたかってんけど、この詩集に出てくる場面っていうのは何パーセントくらいが現実で何パーセントくらいがファンタジーなん? 擬人化されたり意識を与えられた動物や物も含め、色んな登場人物が出てくるけど、まさかその場面を全部見たわけじゃないやろうし、、、

 

[畑中]ああ、それで言うたらほぼファンタジーや。

 

[日高]ほぼ妄想なんや?

 

[畑中]そうや。もちろん、日常生活の中で目にした一場面からヒントを得て、っていうのはあるけども。

 

[日高]それは凄いな、これほぼ全部創作で妄想でファンタジーなんや? それ、ホンマ凄いな。へぇー。そうや、あと、読んでて、凄い「京都感」を感じたわ。登場人物が京都弁ってのもあるけど、なんていうの、濃厚な季節感っていうんかな、、、東京におったら、例えば、緑の強烈な存在感とか感じることがないねんよな。もちろん、東京にも緑はあるんやけども、、、雨が降っても雨の存在感をそこまでひしひしとは感じひん、もちろん雨も降るんやけどもな。そういう濃厚な京都の季節感とか、自然と町とのミックス具合が伝わってきたっていうのはすごいあったわ。

 

[畑中]人も東京ほど多くはないしな。

 

[日高]一つ一つ、一人一人が際立つんかもな。じゃあ更にさかのぼって聞きたいんやけど、そもそもの話、なんで「詩集を出そう」って思ったん? 普通の人は詩集を出そうとは思わへんやんか。どっかの時点で「そうだ、詩人になろう」って思ったわけやろ?

 

[畑中]違うよ。

 

[日高]違うの?

 

[畑中]俺は小説家を目指しながら、35歳くらいまでロクに努力もせずに意識だけ持ってタラタラ生きてたんやんか。金も要るし、小説家にもなりたいし、うわー、どうしたらええねん、っていう感じで何もせんでな。ほんでそれが、もう小説辞めようって思って、働いたり仕事辞めたりしながら紆余曲折あった中で、38歳の時に愛媛のばぁちゃんを見舞いに行ってんけ、高速バスで。ほいで、四月の上旬で、その高速バスから見た景色が、山に桜がいっぱい点々とあってピンクで異常に綺麗やってな、ほいで、愛媛に着いても山桜が凄く綺麗で、見舞いにいってその後、ホテルでごろんとベッドで寝ころんで一人でいた時に、山桜の詩がボンボン湧いてきてんやんか。ほいで、これは詩に書かなあかんと思って、その時に「詩や!」と思って、そこからずっと書き続けてんねん。そこからや。

 

[日高]そうなんや。

 

[畑中]ほんでずっと書き溜めてたわけやから、世には出したいという気持ちがずっとあったんや。

 

[日高]それがこうして詩集っていう形になったわけやな。これは意外な話が聞けたわ。ほんなら、最後に、ちょっとまとめてくれるかな? 詩集「家族」を読んでくれるかもしれん皆さんに向けて、、、

 

[畑中]そんな感じで7年間書き溜めた詩の中から厳選したものが詩集「家族」になったわけやけども、ぐちゃぐちゃした人間がぐちゃぐちゃしたとこ抑えて一生懸命猫かぶって絞り出した希望みたいなもんから何か感じてもらえたらなぁって思うわ。

 

[日高]そういうわけで、多少でも興味を持たれた方は是非、書店もしくはAmazonで購入してみてください。これは彼にとって処女詩集なので、みなさんの感想がフィードバックして彼の今後の作風に影響を与えると思います。日常系の四コマ漫画とかにしてくれる人がいたりしても面白いんかなぁ、なんて思ったりもします。

 

 

本日は長々と、偏った価値観を持った我々の話にお付き合い下さりありがとうございました。

 

Amazonにて購入できます

 

「家族」畑中孝夫

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2016-08-29 18:36:59

Ψルーマニア備忘録 その3Ψ

テーマ:欧州備忘録

〈ルーマニア備忘録 その3:シギショアラ→ビエルタン〉

 

 

【シギショアラ→ビエルタン】

 

さて、ついに最終目的地、ビエルタンを目指します。

 

シギショアラのホテルのレセプションで「明日、ビエルタンに行きたいんだけど、タクシーをチャーターしたいから、呼んでもらってもいい??」と言うと、手配してくれました。

 

そう、ビエルタンに行くにはタクシーをチャーターする以外に選択肢は無いのだ。

 

丸一日チャーターして40ユーロ。朝9時にホテルに迎えに来てくれることになりました。

 

次の日、現れたタクシーの運転手・マイケルは朝からとってもゴキゲン、すぐに良いヤツだとわかった。

シギショアラからビエルタンに向かう車内、マイケルは色々と地元のことや自分のことを教えてくれました。

 

 

 

「このあたりの森はシカやキツネやヤマネコやクマ、、、それから大きな大きなオオカミも出るんだぜ?」

「俺は絵描きなのさ。休みの日には、一人、森に入って絵を描く。その瞬間が一番幸せなんだよ」

「今、この辺りには、新しい路線計画が進んでるんだ。2、3年後には、ブラショフやなんかにももっと簡単に行けるようになる筈、そーら、あれが新しい線路だ」

「とうもろこしって好きか?俺はね、心底とうもろこしを愛してるんだ。とうもろこし畑を見てると本当に幸せな気分になるよ、そんで、腹が減る」

「おおっと、あれがホップ畑さ。俺、ビールも大大大好きなんだよ。あー、ビール飲みてぇー!!」

 

 

 

こんな調子で、本当に楽しくて素朴な男だった。同い年ってこともあって、かなり仲良くなったよ。

 

そんな彼と30分ほどドライブ、そして、ついに、、、ついにビエルタン!!!

「さぁ、行っておいで。俺はここらへんにいるから、好きなだけ見てくるといい」

 

8月のビエルタンは人生の終着地のような場所でした。

「もう、このまま今、ここで死んでも後悔はない」、、、そう思ったくらい、終始、痺れまくっていました。

 

 

 

[Biertan:ビエルタン]

村の中心に要塞聖堂がある以外は、もう本当に田舎で、ニワトリやらウマやらヤギやらがそこらへんをウロチョロしてます。アクセスが悪いからか、観光客はほとんどいません。

村人たちは社交的で明るく、とても親切で好意的でした。

「俺、この村に骨を埋めたい」本気でそう思ってしまうほど「ここがその場所」感が強かったです。

 

 

もし、ビエルタンに行く人がいるなら、一つだけアドバイスがあります。

それは、誰かとすれ違ったら、必ずこちらから挨拶をすること。

 

「Buna ziua(ブナ・ズィワー):こんにちわ」←こにちわーの感じで発音するといい。

これだけ。これだけで、皆が親切にしてくれます。

(写真撮っていい?と聞くと、みんな喜んで写ってくれます。)

 

 

ビエルタンのみならず、ルーマニア全土、これさえ心がければ、楽しく旅が出来る筈。

さらに言えば、覚えておく言葉はもう一つだけでいい。

 

 

 

「Multumesc(ムルツメスク):ありがとう」

 

 

 

 

 

 

実際、ビエルタンですれ違った全ての人がめちゃめちゃ親切にしてくれたし、前述の通り、日本から来たと言うと、羨望と尊敬の眼差しで見られました。また、子供たちの前でカンフーっぽい動きをすると、拍手喝采をくれるので、ジャッキー・チェンの映画「蛇拳」「龍拳」などの動きを覚えておくといい。

 

 

 

なんというか、本当に本当にビエルタンには行って良かった。

うまく言葉に出来ないけど、あえて言葉にするなら、

「ようやく運命の場所にたどり着けた」

というような不思議な感覚でした。

 

自分の人生が走馬燈のように巡って、つらいことや悲しいことも沢山あったけど、全ては最期にこの場所に辿り着く為にの道だったんだ、、、なんて、大げさだけど、そんなことを感じさせられる程、素敵な場所でした。

 

 

 

 

ってことで、深い森を越えた先にある国・トランシルヴァニアへ是非行ってみて下さい!

 

本当にオススメ!

 

で、どこかでとうもろこしを食べるのがいいよ。

もうそれが最高のご褒美となるでしょう。

 

 

先進国においては失われてしまった何かが確かに存在する場所です。

 

 

 

そして一度、そこを訪れたなら、あなたの心の中に幻想的な霧の街と延々続く草原が広がることでしょう。

 

 

さよなら、トランシルヴァニア、また会う日まで!!

 

 

 

 

 

 

2016-08-29 18:35:32

Ψルーマニア備忘録 その2Ψ

テーマ:欧州備忘録

〈ルーマニア備忘録 その2:ブラショフ→シギショアラ〉

 

 

【ルーマニア:オススメルート】

今回の俺のルートは、

 

ブカレスト→ブラショフ→シギショアラ→ビエルタン

 

というものだったんだけど、これはかなり効率が悪かったと反省。

「本当に綺麗なところに行きたい!」というのが目的だとするなら、

ブカレスト、ブラショフはいらなかったなぁ、というのが正直なところです。

 

ブラショフはドラキュラ城で有名なブラン城も近くにあるんだけど、、、

ブラン城、そんなに感動しなかったよ。観光地という意味では清水寺と変わらない。

ドラキュラお化け屋敷、ドラキュラディスコにドラキュラキャンプ場まであってけっこう萎えます。

 

 

だけど、シギショアラ、ビエルタンには深く感動しました。

ブラン城よりも霧の街・シギショアラの方が圧巻の「ドラキュラ感」があった。

 

 

あと、上のルートは戻るのがやっかい。

ビエルタンからブカレストまで一日で帰るのはほぼ不可能なので、中継地に泊まらなければいけません。

 

結果、

 

ブカレスト→ブラショフ→シギショアラ→ビエルタン→ブラショフ→ブカレスト

 

というルートになり、ブラショフの駅から街への移動も結構めんどくさいし、なにより、北駅からブカレスト・アンリコアンダ空港に行くのがめんどくさすぎる。

 

 

「ブカレストのタクシーには気軽に乗れない」というのもかなりネックになっています。

前回、書きましたが「ブカレストさえ避ければルーマニアは素朴で明るい国」なのです。

 

 

 

 

以上を踏まえ、次に行くならこうします。

そして、人に勧めるならこのルートです。

 

 

 

【シビウ→シギショアラ→ビエルタン】

 

どや?この黄金ルート!!!

 

 

 

 

「SIBIU」で検索してもらうとわかるけど、かなり綺麗な街です。

シビウはまぎれもなくトランシルヴァニア。

シビウ空港:別名トランシルヴァニア空港。

[深い森を越えたところにある国:トランシルヴァニア]

森と霧と素朴で明るい人々がきっと貴方を優しく包み込んでくれる筈。

 

 

もし、日程に余裕があるならトゥルグ・ムレシュ、クルージ・ナポカ、ビストリツァ、またはブラショフまで足を伸ばしてもいいかもしれません。

 

あと、多分、シビウ→シギショアラの車窓からの風景はかなりヤバいと思う。鈍行でドア全開ってのがいいかも。

 

 

シビウ国際空港から市内へのアクセスは、バスがいっぱい出てるっぽいです。

http://www.sibiuairport.ro/bus.html

 

シビウは間違いなくブカレストよりも治安がいい。

なので、変な気を遣わないで済みます。

それから、やっぱり、ルーマニアの本来の良さっていうのは、その素朴さにあると思います。

なので、この田舎をめぐるルートが絶対にいい。

無駄なくどこもかしこも満喫出来るんじゃないかな?

 

(ハンガリー:ブダペスト→シビウは列車で10時間程度。ブダペストはブカレストと違って最強に魅力的な街なので、こちらもオススメ)

 

 

 

さて、今日は、実際に俺が通ったルート、ブラショフ→シギショアラ→ビエルタン部分を紹介します。

 

 

 

 

【ブラショフ→シギショアラ】

鈍行で行きました。3時間半くらいかかったかな?

だけど、これが一番の思い出だったんじゃないかというくらい素敵な時間でした。

列車のドアが開きっぱなし、そこから見える延々に続くとうもろこし畑が本当に美しくて、、、

で、黒雲が立ちこめ、嵐がやってきました。

 

稲光のとうもろこし畑を仲良くなった車掌さんと一緒に無言で眺めました。

今でも説明出来ないけど、アレは何か特別な瞬間だったと思います。

車掌さんは3人いて、みんなとても親切。

駅に停まると車掌さんたちは列車を降りて線路の上でコーヒー片手にタバコを吸います。

 

列車の中でも時々思い出したかのようにタバコを吸います。

風呂敷からサンドウィッチをおもむろに出して「どうぞ」と、くれます。

シギショアラに住んでいるという小学生の女の子一人と3人の車掌さんと共に遠足のような感じでシギショアラへ向かいました。到着した時には引くくらいの雷雨。

 

駅に着いて、どうしたものかとかなり困っていると、さっきまで一緒にいた小学生の女の子がお母さんと一緒にいたので、「ホテルまでどうやっていけばいい?」と聞くと、そこの階段を下りていくとタクシーが停まってるから、そこで乗りなさい、と教えてくれました。階段を下りるまでにびっっっっっっっちゃびちゃになり、そこに確かにいたタクシーに乗り込むと、びちゃびちゃを怒ることもなく、ボッタクることもなく「あーあーかわいそーに」という感じで、本当に親切にホテルまで連れてってくれました。

 

 

シギショアラまで来ると、タクシーも安全!!

 

 

シギショアラは本当に素敵な街です。

高低差があって、もの凄く不思議な空間!!

丘の上に時計塔があって、そこから謎の暗黒階段を登っていくと教会と墓地があります。

 

 

ここは何度でも行きたい街です。

本当に良かった。

 

夢の中の世界みたい。

 


 

 

 

 

 

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