3/6(土)は朝7時頃まで雨が残る予報。濡れた磯に入るのは危険なので、釣り場には磯場が乾くであろう10時頃に入るつもりで出発。下田方面の磯へ行き夜釣りまで粘る予定だったが、途中、いつもは穏やかな小田原~真鶴半島間の海岸一帯にウネリによる波しぶきが上がっている。米神堤防の根元も波が洗っていた。夜には北東風が強まるとのこともあり、無理をせずに西伊豆方面へ行くことに。

いつものように青木釣具店でオキアミ3kg分のコマセを購入した後、熱海から山を越え、途中のコンビニで地磯ガイドを見ながら行先を検討する。土肥~松崎間にはまだ行った事の無い場所が多数あり、どの磯も魅力的。宇久須の黄金崎や田子の燈明ヶ崎も捨てがたいが、前から気になっていた「群境の磯」の様子を見に行くことに。

「群境の磯」は地磯ガイドに「2016年8月現在入釣経路である旧道が崩落しており磯への入釣はできない」と記載されているが、本当に入れないならガイドに載せるはずはないと睨んでいる。またyoutubeで2017年の入釣動画が投稿されており、その時点では問題無くは入れたことは分かっている。今は2021年3月。4年間でどう状況が変わってか分からないが、崩落後も入釣ルートがはっきりしているということは、結構、人が入っているのだろう。

山を越えた9:30頃まで雨が残っていたが、土肥に到着した頃には青空が見えだした。10時頃、土肥第一トンネル脇の旧道入り口に到着。通行止めの看板があるが封鎖はされておらず轍の跡もある。

 

まずは空身で入磯ルートの確認に向かう。片側の車線が崩落している箇所はあるが注意すれば車は入れる様子。土肥第二トンネルの入口付近・賀茂トンネルの入口付近と2度、国道136と旧道が並走する形となるが国道とはガードレールで遮断され行き来できない。賀茂トンネル入り口付近の旧道は車幅が広くなっており、Uターン・駐車するならこの付近が最適。国道の山側にも駐車できそうなスペースがある。

 

今回は、国道側のスペースに車を停めておくことに。
国道は高速カーブが続く箇所で見通しが悪く横切るのが危険だがトンネルの反響で車が来てることは分かるので注意すれば問題無いだろう。

さらに道を進むと、行き止まりの崩落個所に1台車が停まっている。

 

きっと釣り人のものだろうと思い近付くとスライドドアの開いたプレマシー。

 

しかし人の気配が無い。よく見るとフロントガラスに枯れ枝が堆積している。中を除くと放置されしばらく経っている様子がだ、それほど長い期間でもなさそう。窓が開いていてダッシュボードが開いており車検証入れが見えたので失礼ながら中を確認すると令和2年までの保険契約書があった。ナンバープレートも着いているので廃棄車両では無さそう。状況的に、釣りに入って事故に合い行方不明となっているのではと推察される。もう地元の人が通報済みとは思うが、念のため土肥交番に電話すると既に把握済みで調査対応中とのこと。

そこから先は崖崩れ箇所を超える必要があるが、5年前の地磯ガイドの写真よりも崩落が進んでいる様子。

 

ただ、上へ続くつづら折りの踏み後があったので安心して進んで行けた。

 

崖崩れを超えてすぐのガードレールが切れた所に、はっきりとした磯への踏み後があった。

 
 

始めは尾根を進んでいき、尾根の終端からロープ場となり下へ下って行く。

 

ロープはかなりしっかりと整備されているため、それなりの頻度で人が入っている様子が伺える。

 
 

とりあえず、一度車に戻り、車を賀茂トンネル前の駐車スペースへ移動させ、荷物を持って降りて行く。途中、ルートが2つに分かれてい箇所に気づかずに左ルートを進むが踏み後がはっきりしなくなって来たのであわてて引き返し右側ルートへ進むと、最後、ロープ無しではとても進めない急な斜面を降り、あこがれの群境の磯へ到着。目印の松の木もまだ健在の様子。


「ムギの根の陸」方面も行って見たかったが、それなりに険しそうなのでまた次の機会に。

 

群境の磯に入るには、大岩のヘリを伝って海側へ出る必要があるが、その部分もロープや梯子で地磯ガイドの記載以上に整備されており助かりました。先人の努力には頭が下がります。

地磯ガイドの釣座Aが沖方向を広く見渡せ足場が一番良さそうだったので、そこに釣座を構えます。この場所は恋人岬と黄金崎に挟まれたワンドの奥まった所にあるためか潮通しは悪そう、おまけに今日は波無し風無しのベタ凪で凪倒れの様相。メジナは期待できそうもありません。ただ、ポカポカしてのんびりした釣りには絶好の日。ここはブダイも濃い場所とのことなので、のんびりブダイを狙うことに。先週会ったルアーマンに、ここは水深が無いと聞いていたのだが、竿1.5本位の深さはありそう。とりあえず竿1本の棚で始めることに。点在する沖磯には渡船の方が入っていて、目の前の中女郎にも1名入っていました。

11:30に釣り開始。

 

竿下の磯際を流すと1投目からエサが取られる。確実に奴はいる。魚影が濃いというのは嘘ではないようだ。11:50、やっと食い込み1匹目。ただサイズが30cm程と小さい。

 

再度流すとすぐに当たりが出て、数投目で食い込む。またサイズが小さい。引きを楽しんでいるとばれてしまった。その後、ウキが何度か沈むがすっぽ抜けが続き、12:45頃、やっと2匹目ゲット。やはりサイズは30cm程。

釣り人が少なく場荒れしていないと思って大型がザクザクと思っていたのですが、そううまくは行きません。

ポカポカ陽気に誘われて岩場で昼寝の後、14時過ぎに釣りを再開。すると直ぐに当たりがあり、やっと40cm位の良型。

 

食料として十分量は確保できたので、これで帰宅しても良かったのですが、折角念願の磯に入れたので夜釣りまでやって行くことに。暗くなるまでまだ時間があるためフカセでメジナを狙ってみることに。と、20mほど先で魚がジャンプ。青物が入って来たのか、ワカシのようなシルエットの魚が何匹かジャンプしています。棚を1ヒロ位にしてその辺りを狙いますが反応無し。棚を竿1本程度としメジナを狙います。コマセを撒くとウキが沈みまずはベラ、次にスズメダイ。

 

その後は餌が取られない。今日は昼間のメジナはお休みのようです。17:00頃、だんだん暗くなって来たので夜釣り用の仕掛けに変更。暗くなるまでまだ時間があるため仕掛けを竿下に放り込み、退屈しのぎに付け餌を選別します。

 

丁度干潮の潮止まりで潮は全く動かず。付け餌に向かないオキアミを浮きの周りに放り投げているとウキがススっと沈みました。釣れたのはカサゴ、

 

同じ様に続けると、さらにカサゴ2連発し比較的大きな2匹をキープ。

 

お土産が増えました。おかげで仕掛けが底を取れていることも確認できたので夜釣りに期待です。

やがて辺りは真っ暗に。水深があり自分の力量では夜釣りが難しい場所ですが、坊主上等、1匹でも釣れてくれればラッキーとの思いで続けます。餌も取られず当たりも無い中、ガンガンコマセを撒いていると、ウキがススっと沈み明確な当たり。そこそこの重量感ですが抵抗無く浮き上がってきました。良型のカサゴでしょうか。エイヤッと抜け上げる時に見えたシルエットはハタ。オオモンハタか?と思いライトで照らすと良型のアカハタ、34cm。

このサイズはなかなか釣れないのでうれしい。夜釣りまで粘った甲斐がありました。
その後、もう1匹を期待して続けるも餌が取られることなく19:30頃にコマセが尽きて終了です。

 
本日のお土産はブダイ3(40cm,30cm,30cm)、アカハタ1(34cm)、カサゴ2(25cm,19cm)の3目6匹。

 

群境の磯はメジナのポイントだと思っていたのですが、蓋を開ければ今回はブダイと根魚のポイントでした。地理的に釣り場が豊富な恋人岬があるので、あえて入る必要がある場所なのかは疑問ですが、湾内にあるので、天候によって荒れ過ぎず凪過ぎずの適度な海況を求める場合に選択肢となるのかもしれません。