2/10(月)は新島へ。先週の式根島に引き続き、2週連続の離島遠征です。新型コロナウイルスが怖いので元気なうちに悔いなく行動しておこうと生き急いでいる感は否めません。今週はまだ国内流行は表面化していませんが、来週末位から問題になりそうな予感。何しろ潜伏期間最大24日とのことですから。

4年前に釣りを初め、ベテラン釣師に向けた5ヶ年計画も最後の1年となりました。ベテラン釣師になるための残課題としては以下があげれられますが、これまでの4年間になかなかチャレンジできなかった事を考えると①の課題のみクリアできれば万々歳で、やっと初心者を脱出し中級者といった所でしょうか。②まで行けば上級者、⑥まで行けばベテラン釣師かな?まあ釣師の夢ですね。

①伊豆7島(8島)制覇(今回新島クリアで残りは三宅島、御蔵島、青ヶ島)
②神子元島、鵜渡根、恩馳群島、祇苗島、三本獄、銭洲、イナンバ
③甑島列島
④渡嘉敷列島
⑤男女群島
⑥小笠原諸島

 

2/10(月)は有休を取って4連休とし何処へ釣りに行こうかと天気予報をチェックすると、週末の2/9(日)夕方~10(月)朝にかけて伊豆諸島は風が無い様子。コロナウイルスの蔓延もまだ始まっていないようなので、まだ行った事のない新島への釣行を計画します。しかし、2/10は昼から風速12mの西風が吹くため帰り便が欠航の可能性があります。さすがに欠航となり2日間寒空の下、野宿となるのは辛いので、2/9の出発は見合わせ2/10の出発に変更。万一、2/10に条件付きでの下田出航となり新島へ着岸できず下田へ一周7時間クルーズで戻ってきた場合は、プランBの伊豆半島地磯夜釣りができます。風は風裏のポイントへ行けば問題ないでしょう。

餌はぶっこみ用にスーパーで買った小さいヤリイカ5杯(300円強)と、フカセ用に行きがけの青木釣具店でオキアミ3kg分のコマセを用意。保険に虫エサも欲しかったですが、予算が無いし必要以上に釣れすぎても困るので、今回は購入したエサの範囲で勝負することにします。

河津の桜は8分咲きと見頃、

8:00に下田へ着くと、飛び石連休のためか、フェリーターミナル横の駐車場は1台分の空きしかなくギリギリセーフ。先週同様、歩いてマックスバリューでカップラーメンと16円コロッケ、他食糧を買ってペリー像の前で朝食です。フェリーの乗客は12人のみ。9:30下田出航、神津島で10人下船、

 
式根島を経て、
 

13:30新島黒根港へ到着し、自分を含む2人が下船。

出航時は風無くベタ凪でしたが到着時は天気予報通り西の強風で白波が立っていました。途中、船員の方から「今は各島でシマアジが釣れているよ」とのことなので、良型シマアジを初めて釣るチャンスと期待します。

堤防にカゴ釣り師が見えたので早速情報収集のため話を伺います。
・昔は3本獄へ通っていた
・今年はシマアジの当たり年でキロオーバーのシマアジが黒根港でも渡浮根港でも釣れているが渡浮根港の方が型が良い。
・昨年はアカイカの当たり年だった。
・東海岸のは羽伏浦港は西風時は山を回り込んだ風が真正面から当たるし、今は何も釣れていないので止めた方が良い。
・シマアジが釣れるのは夕マヅメの16:00以降と朝マヅメの時間帯。
・シマアジ狙いの仕掛けはタナ竿1本で、カゴに入れる餌はアミコマセのみか、アミコマセ+オキアミ。
・西風を避けるなら若郷地区の渡浮根港堤防が良い。

当初の計画では、7Km弱ある羽伏浦港まで2時間かけて歩いていこうと考えていましたが、風を避けれないと寒さで凍えることになるので、行き先を若郷地区の渡浮根港堤防へ変更します。若郷地区への旧道は2000年の土砂崩れで遮断され、今は2003年完成の平成新島トンネル(2878m)で結ばれていますが、トンネルの長さがわずかに基準に足りず空調用のファンが取り付けられなかった為、徒歩や自転車が通行止めとなっているとのこと。新島のレンタカーは24時間1万円と高額なので、1日3往復便ある無料の「ふれあいバス」の第3便で向かうことに。世間話をして15:00まで時間をつぶしますが、やはり話題はコロナウイルス。話をしていると自分が知っている情報をほとんど相手も知っていてびっくり。さらに、youtubeで武漢で人がバタバタ倒れていく映像を見たので、実際の死者はもっとひどいものだろうとのこと。この人は何者?通院で東京まで通っているため来月の通院を心配していらっしゃいました。高齢の方なので、こちらも心配になってしまいます。

話しているうちに、続々と夕マヅメのシマアジ狙いの地元の人が、車でフェリー発着場にやってきました。

 

15:00過ぎに分かれを告げて16:10にバスが発車する隣の堤防「B堤」へ向かいます。

 

B堤は式根島との連絡船「にしき」が発着する場所で、発券場所のプレハブにおじさんが1人でいて「寒いからバスが来るまで中に入っていな」というので中でまた世間話です。
・島は物価が高く、ガソリンは補助金分を引いても199円/Lする。
・「にしき」は悪天候でも出航する時が多い。今日も午前中に式根島に渡った工事の人や学生がおり、欠航する場合は13:00頃に決定しなければいけないので今更欠航はできないので動かさざるおえない。
・2人海で行方不明になっている。1人は堤防で釣りをしていて、近くで釣っていた人も気が付かないうちに消えたまま、もう一人は、酒をのんで波乗りに行った若者。行方不明になると7年間生存扱いで保険金も出ない。7年経つと死亡扱いで戸籍抹消となる。
・海は海上保安庁の管轄で、事件がおきても陸に上がってこないと警察の管轄とならない。浮遊物も同様で、打ち上げられれば役場に届けるが海にあるうちは海上保安庁。

道から港に下りてくるバスが見えたので発券所の所で待ちますが、一向にバスが来ない。まさか停車場所が違う?探すと、港の建物の西側に停まっており、丁度、建物の陰になって見えない場所でした。ふれあいバスの停留所には標識が無いので島民以外は場所が分かりずらい。思うに、これは島民の生活の足なので、島民優先のため、観光客にはあえて分かりにくくしているものと思われます。「サーフボードなどの大きな荷物はお断りする場合があります」とWEBサイトに書かれていましたが、釣り道具の大荷物にも関わらず乗せてもらえて一安心。運転手さん、ちょっと苦笑い気味でした。渡浮根港へは「霞山停留所」で下りてから坂を下って行きます。下車するとき、これからどうするの?と聞かれたので「堤防で夜釣りをして、明日の第2便のバスに乗せてもらって帰ります」と伝えると、「コマセは持ち込まないでね」としっかり念を押されてしまいました。

堤防に到着すると、西面は高い堤防で遮られているのですが、部分的に外海側のテトラに打ちあがった波飛沫が降り注ぎ濡れています。

先端手前の濡れていない場所に陣取り釣りを準備します。霧雨のような飛沫が時々風に乗って漂ってきますが、すぐ乾く程度なので問題ありません。よーし、夕マヅメでシマアジを狙うぞと思ったその時、ハッ!と顔が青ざめます。「ないっ!メガネ、偏光グラスを入れたビニールバックが!」、先週、式根島でカラスに海へ落とされた後に回収できたビニール袋同様、今回もビニール袋に大切な物を入れていたのですが、それをどこかで落としてきてしまったようです。今回はカラスの所為では無く、完全に自分の落ち度ですが。。。中身は、他に、ホッカイロ、ネックウォーマー、買ったばかりの携帯充電器、食糧、着替えなど。財布・携帯はポケットに入れており、釣りに影響ありませんが、メガネと偏光グラスで2万5千円位の損害だし、防寒グッズ無しで寒い夜をしのげるのか不安になります。

一瞬、あきらめて夕マヅメのシマアジ釣りを優先しようかと思いましたが。いやいや、それどころではない。落としたとすると、黒根港堤防~B堤の「にしき」の待合所の間か、バスの中に限定されます。狭い島だし、ついさっきの出来事なので、今から何とかすれば見つけ出すことができるかもしれない。タクシー以外にトンネルを超えて探しに戻る手段は無いですが、少なくとも、バスの運転手か待合所のおじさんに連絡が取って確認できれば、堤防か移動中に落としたことが確認できる。無料バスは行政が運行していると思われるので新島村役場へ電話してみます。「黒根堤防~にしき待合所の間、あるいはバスの中で荷物を落としたんですけど」と伝えると、「今のところ落し物の報告は無いですね。港湾管理の部署が見回りを行っているのでそちらに問い合わせてみては」とのことで電話番号を教えてもらいました。港湾管理の部署へ連絡すると、「わかりませんね。落し物なら警察に届いているかもしれません。」と新島の警察署の電話番号を教えてもらいます。110番だと東京の本庁の方へ電話がかかってしまうとのことなので、新島の電話番号にかける必要がありました。警察に電話すると、「今の所、落し物は届いていません。とりあえず遺失物届けを出してみては。」とのこと。「届出は、認識に齟齬が発生するリスクを避けるため、若郷に派出所があるので、そこまで時間を指定して来て記入していただきたい。あるいは代筆でこの電話での対応も可能ではありますが。。。」とのこと。堤防から派出所まで歩いて30分位かかりそうだったので「ダメ元で良いので齟齬が発生しても構いません。代筆でお願いします」と口頭で紛失場所と覚えている範囲で紛失物を伝えます。一度電話を切り、しばらく経って警察から「番号81で受け付けました。自宅の最寄りの警察で状況確認できますので番号を覚えておいてください」とのこと。ん!、ここで突然、記憶が蘇ります。そういえば、待合所でコーラを袋から取り出して飲んだ。ということは待合所かバスの中に忘れているはず。警察の方にそのことを伝えバスの運転主の方か待合所のおじさんに連絡が取れないか聞くと、警察では無理なので村役場に聞いてみてはとのこと。お礼を言って電話を切り再度村役場へ電話します。この時点で17:45なので離島の役場は皆帰宅しているかもしれないし明日は祝日なのでダメかと思いましたが電話がつながりました。同じように「落とした場所が限定されるので運転主の方か待合所のおじさんに連絡が取れないか」と聞くと「確認してみて折り返します」との神対応。しばらくすると電話がかかってきて「バスの運転手さんが荷物があったとのことです。明日の2便で帰ると伺っているので、その時は他の運転手なのですが、荷物を渡せるように伝えてくれるそうです。」とこと。うおーっ!「ありがとうございます。お手数おかけしすいませんでした。本当に助かりました。」とお礼を言い、警察にも早速、見つかった旨を連絡します。警察の方も「本当に良かったですね。」とのこと。新島の方々、お騒がせをして申し訳ありませんでしたが、本当にありがとうございました。もう、一変に新島が大好きになりました。島民の方々、すばらしーっ!。人間って単純なものですが、こんなちょっとした出来事の印象で本当に印象がガラリと変わりますね。式根島はカラスの所為で悪い印象を持ってしまいましたが。。。

やっと気を取り直して釣り開始です。18:20、すでに真っ暗なのですがカゴを投げると1投目で20cmのキントキダイが釣れましたが、その後は餌取られず。

カゴでのシマアジ釣りは諦め、竿2本出しでイカ短のぶっこみ釣り開始です。堤防の街灯と大潮の満月で明るいので作業は楽ですが、こう明るいと釣れないかもしれません。投げるとすぐに当たりがあるのですが、小物に餌がかじられている感じで、いつの間にか餌が取られます。堤防の基礎より先は砂地の様なので、経験上、おそらくフグでしょう。

1台の車がやってきて1人の地元の若者が釣り始めたので挨拶をして話を伺います。
・堤防際で魚の切り身でウツボやカサゴやアカハタを釣って食べる。今日はウツボを釣りに来た。
・渡浮根港内にはテトラ際のモロコポイントがある。
・コロダイは海岸方向のテトラ周辺にいる。
・新島にも磯はあるが遠く入るのが大変なので行かない。
・最南端の「聖地」はマダイやスズキ等が良く釣れるらしい。(自分はブログで坊主だった記事は読みましたが。。。)
・西風の時は、ここ渡浮根港の堤防が風を避けれてベストだと思う。
見ていると、さっさとウツボを2匹釣って、小さい1匹はリリースして帰って行きました。ありがとうございました。

自分は釣れない中、何とか手返しの数で勝負と続けます。途中、重い引きの当たりが2度ありましたが、2度とも引っ張り合いの最中にばれてしまいました。おそらく巨大エイです。ここでも神津島の多幸湾と同様にエイ地獄が懸念されます。堤防近くに投げると、基礎のブロックがある為かウツボらしい当たりが頻発、エサが取られもなかなか掛からない中、22:35、ついにぶっこみ1匹目の釣果はウツボ。

これから魚が釣れると思われるのでウツボはリリース。しかし、その後も一向に魚は釣れません。

0:30頃、釣れないので眠くてウトウトしていると。バタンと竿立てが倒れ、石鯛竿がガガガガッと海の方向へ引き摺られ、あわや海の藻屑という寸前に堤防際の車止めに引っかかって止まりました。慌てて走り寄って手で取ります。あっぶねーっ。中古で買った総額25000円のタックルを失う所でした。ものぐさして手間を惜しんでドラグ調整やロープ固定をしないと、いつかつけが来ると思い知りました。回収すると、やはりエイ。小型なので堤防上にぶり上げます。

今回、この調子では坊主濃厚なので、初めてエイをキープして持って帰ることに。早速、解体して食べられる部位だけクーラーへ。クーラーへ入れる前、表面のヌルヌルと切断面からじわじわ出てくる血が多くてバケツで何度も洗うのが大変でした。


0:48、やっと魚が掛かったと思ったら小さいクサフグ。

やはりエサ取りはお前だったか。その後は当たりも無くなり餌が尽きてぶっこみ釣り終了です。時期が悪いのか、釣り場が悪いのか、腕が悪いのか。やはり、エイとフグが多い砂地は魚が釣れないですね。もう少し、根が点在していれば良いのですが。テトラ周りを狙えば、また結果は違って来たかもしれません。次回への反省とします。2日目へ続く。