中学の頃の話。
近所に住んでたオッチャンが
ある日、突然おかしくなった。
お堅い仕事(たぶん学校の先生)をいきなりヤメて
派手な格好をし、メチャクチャ金遣いが荒くなった。
理由は分からない。
でもとにかく、ある日を境にそれまで物静かな
雰囲気だった人が、まるで別人のようになった。
で、そうなるとオッチャンの周りには退職金やら
資産を目当てのクズ人間がハゲタカみたく群がる。
そして(詳しくは書かないけれど)オッチャンは
アッという間に、ソイツらに食いものにされた。
その中の一人の中年女が今でも忘れられない。
白い着物に小狡そうな目。
崩れた雰囲気、澱んだオーラ。
夕暮れ時の商店街でその女と擦れ違うたび
身の毛がよだった。
何故なら
首から上が「キツネ」だったから。

「狐っぽい」とか「狐に似てる」とかじゃなく
まるっきり↑こんな感じ。このお面そのもの。
ウソじゃない。
とにかくホントに「狐の顔」だったんだ。

★
それ以来、「狐が憑く」とか「化かされる」って
ホントに有るんだ、と理屈じゃ無く信じるように。
いまだに、あの顔を思い出すたびゾッとします。
んじゃまた☆