画面の向こうの惨状に胸が詰まる。
とても、いつものようなラクガキを書く気にはなれない。
燃え上がる炎、寸断された道路、呆然とする人々・・
関西に住む私たちには、どうしても阪神大震災の記憶がダブって見える。
★
あの時の気持ちを思う。
(アイツが死んだ、あの子の家が潰れた・・)
そんな状況の中、テレビは選挙速報のように
増え続ける死者の数をテロップで流している。
ゲストの評論家が無機質な声で、この地震がもし東京だったら
どれ程の被害になっていたか、について延々と語っていた。
まだ瓦礫の下にいっぱい人が埋まっているのに。
家を失くし、避難所の前で焚き火をしながら見ていた知り合いは
「東京じゃなくて良かった、って言ってるように聞こえる」と呟いた。
家族を亡くした別の知人は、何事も無かったような街の中で女子学生達が
「昨日からテレビがニュース特番ばっかりでつまんなぁ~い」と笑い合う
街頭インタビューを聞いて生まれて初めて殺意というモノを感じたそうだ。
★
こんな時だから神妙にしていなきゃ、なんて言うつもりは無い。
ただ、発する言葉、向き合う姿勢には心していたい。