テレビ。 | 私的リーガル項

私的リーガル項

古いアメ車と暮らす日々。犬のコト、その他諸々を。


画面の向こうの惨状に胸が詰まる。

とても、いつものようなラクガキを書く気にはなれない。


燃え上がる炎、寸断された道路、呆然とする人々・・

関西に住む私たちには、どうしても阪神大震災の記憶がダブって見える。





あの時の気持ちを思う。


(アイツが死んだ、あの子の家が潰れた・・)


そんな状況の中、テレビは選挙速報のように

増え続ける死者の数をテロップで流している。


ゲストの評論家が無機質な声で、この地震がもし東京だったら

どれ程の被害になっていたか、について延々と語っていた。


まだ瓦礫の下にいっぱい人が埋まっているのに。


家を失くし、避難所の前で焚き火をしながら見ていた知り合いは

「東京じゃなくて良かった、って言ってるように聞こえる」と呟いた。


家族を亡くした別の知人は、何事も無かったような街の中で女子学生達が

「昨日からテレビがニュース特番ばっかりでつまんなぁ~い」と笑い合う

街頭インタビューを聞いて生まれて初めて殺意というモノを感じたそうだ。





こんな時だから神妙にしていなきゃ、なんて言うつもりは無い。


ただ、発する言葉、向き合う姿勢には心していたい。