地下鉄とJRを乗り継ぎ。
郊外の寂しい駅に、たどり着き。
すっかりシャッターが閉まった商店街を歩いて帰ります。

電車から吐き出された人たちの無言の行進。
うつむき加減に家路を急ぐ、少し疲れた行進。
「バァ~ボンのぉ、ボトルを抱いてぇ~」
突然、後ろから歌声が聴こえた。
いや、鼻歌なんてモンじゃなくてしっかり歌声。
つーか熱唱。
自転車に乗りながら私を追い越しつつ
ジュリーを熱唱するサラリーマン。
「せめてぇ~少しはぁカァッコォつけさぁ~せてくれぇ~」
「寝たフリィしてる間にぃ、出て行ってくれぇ~」
30代後半。メガネにスーツ。パッと見、銀行員かメーカーの総務部。
ちょっと空を見上げながら怒ったように「勝手にしやがれ」大熱唱。
みんな、それぞれ抱えてる。
みんな、それぞれ病んでいる。
でも。
曲のチョイスは悪くないよ、あんた。
明日、イイ事あるといいね☆