「ゆき 」さんからの爆音レビュー! | THE BACK HORN『アサイラム』爆音レビュー大会 Powered by Ameba

「ゆき 」さんからの爆音レビュー!

強く手を引かれた。
そんな気がした。

誰の声も届かない、右も左も分からないような暗闇に、突然4つの光が目を瞑りたくなる程の輝きを放って降ってきた。その光は、人形のような目に様々な情景を映し出す。生気を失った目に、これでもか、とばかりに映りこむ。

4つの光は、それぞれが持つ最大のパワーを振り切って火花を散らしながら、その目の前で一つになる。深く絡み合い、力を倍増させて、大きなエネルギーの塊になった。時に挑発的な光を放ち、頬を打つような衝撃を放出し、暴れ狂う。

かと思えば、やわらかく包み込み、寄り添ってくれる。心地よい光に顔を埋めていれば、今度は皮肉が込められた強く鋭い光が降り注ぐ。リミッターは砕け散り、頭上で激しく爆発する。

やがて、光の粒が、羽が舞い散るように降り注ぎ、再び一つに集まる。掌の上のソレは心臓の鼓動に沿うように明暗を繰り返す。気が付けば、視界が定まらず、もはや世界を見ることさえ諦めた目は、しっかりとその光に焦点を合わせていた。すると、光は一番の眩さを見せた後、大きな手に姿を変えた。その手は躊躇なく、出口のなかった世界にいた人間の手を掴む。離れないように強く、強く。そして、不可視の世界から引き上げた。

歓喜とも喫驚とも憂慮ともいえる感情を背負った背中。それを取っ払うかのようにその背中を力強く、手が押した。一歩踏み出して振りかえる。そこにはもう何もない。しかし、その足は地面を強く蹴っていた。目はしっかり前を見据え、腕を振って走り出す。もう、何も怖くなかった。晴れ晴れしい気持ちだけが、心の中を支配していた。

今、顔を上げて、一歩一歩踏みしめながら歩いていける。だが、困難も試練もやって来る。そんな時、この“アサイラム”に逃げ込んでは背中を押してもらって、また歩みを進めるのだろう。そう思うと、怯えるのも後ずさりするのも馬鹿馬鹿しくなった。—イヤホンをして、また、前へ。


レビューじゃなくなってしまいました(ノ_-。)
それに、やたら長くて読み辛くてすいません!!
やっぱり、短文で表すのは難しいです。
THE BACK HORNに出会えて良かった、と改めて実感しました♪
もう一度、歩き出す力をありがとう。

ゆき