私は現在、放課後等デイサービス(障害児の学童保育)に勤務していますが、日々感じる事があります。

 

 それは、保護者の「宿題」に対する「要求」です。

 

多くの小学生(特に低学年)をお持ちのご家庭では、子供に宿題をさせる苦労があるかと思います。 

 

その苦労を、施設に肩代わりさせようとする保護者や、宿題以外にも別メニューを用意して「このドリルの何ぺージから何ページをやらせて下さい。」とか要求する保護者も結構居ます。 

 

ただでさえ扱いが難しい障害児に、宿題をさせるのは、こちらも一苦労なのです。

 

それに、それが本当にその子の為になっているのか、と言うと甚だ疑問です。 

 

宿題を優先するあまり、遊びやプログラムに参加できず、宿題をやるだけで終わってしまう子供も居ます。 

 

厚生労働省が作成したガイドラインには、以下のように書かれています。 

 

放課後等デイサービスは、支援を必要とする障害のある子どもに対して、学 校や家庭とは異なる時間、空間、人、体験等を通じて、個々の子どもの状況に 応じた発達支援を行うことにより、子どもの最善の利益の保障と健全な育成を 図るものである。

 

 「宿題」は「学校や家庭とは異なる時間、空間、人、体験等」とは相反すると思うのですが。

 

むしろ異なるどころか、そのものだと思います。 

 

また、専門家も以下のように述べています。

 

 

 

つまり、自立支援に必要であると、「個別支援計画書」に明記された場合、可能であると言っています。

 

「宿題」を認めていない、市町村もあるようです。 

 

保護者の中には、施設を塾の代用として考えているような人も居ます。 

 

もっとも施設の方でも問題があり、 やはり利用者を数多く集めた方が「利益」につながりますから、募集の段階で「うちは宿題を見ますよ」とか言って契約してしまうんですね。 

 

その結果、保護者の要求に応えなければならない、という状況が生まれ、子供達は施設で宿題に明け暮れる、という訳です。 

 

この事実が「障害児の最善の利益」となっているとは、とても思えない、というのが私の考えです。 

 

私は、メンタリストDaiGoさんの意見に賛成です。

 

 

子供達は学校で何時間も勉強しているのです。そんなに勉強を要求しなくてもいいのではないでしょうか。