保育士試験は合格率が20%前後で、一般的に宅建並みに難しい、とされています。

 

ところが学習法さえ間違えなければ、それ程難しい試験ではありません。

 

計算問題があるわけでもなく、普通に日本語の読み書きができれば、誰でも容易に合格することができます。

ただ一発合格となると、出題範囲がとても広いので、時間配分を考えて要領よく学習しないと

 

「あぶはちとらず」の諺のように労力が分散してしまい、

 

結果不合格になってしまった、ということになりかねません。

 

ここでは私が実際にゼロからスタートして、4か月で筆記試験に一発合格した方法をシェアしたいと思います。

1. 合格への作戦を立てる。(非常に重要)

「己を知り敵を知れば百戦危うからず」有名な「孫子の兵法」の一節です。

 

簡単に言えば、敵と味方の情勢をよく知って戦えば、何度戦っても敗れることはない。

 

相手方と自分の方との優劣長短をよく知ることの大切さを言っています。

保育士試験も同じようなもので、試験を攻略するには、

 

まず第一に自分の状況と保育士試験の状況をよく知った上で挑まなければなりません。

自分が置かれている環境や、一日の内でどこに勉強する時間が取れるのか、などの自分の状況と、

 

保育士試験で出題される問題や、受験した8割が不合格の理由、などの試験の状況を、よく把握することが先決です。


保育士試験の合格率が20%前後しかないのはなぜか?

それはおそらく、合格できない人の多くは、試験に出ない可能性の高い項目に、

 

多くの時間を費やして勉強しているからではないか、と思われます。

合格ラインは各教科60点です。80点、90点を取らなくてもいいのです。

 

60点を取る努力と80点を取る努力では勉強範囲や暗記する項目などを考えれば、倍近い努力をしなければならないでしょう。

テキストの隅から隅までしっかりと頭の中に入れれば、80点を取れるでしょう。

 

しかし、それには相当の学習時間と努力が必要です。それをした「努力の人」は普通に合格すると思われます。

ここでは、それよりも短い時間と少ない努力で合格すれば、それに越したことはない、というのが私の考えです。

 

資格はあくまで出発点であり、本当に良い保育士になれるかは、その後の行動によるからです。まずは合格することが先決です。

野球でただ一人三冠王を三度取った落合選手が言っていました。

 

「何もバカでかいホームランを打たなくてもいいんです。要はフェンスを越えればいいんです。

 

場外ホームランもフェンス越えギリギリのホームランもホームランとしては一緒。」

つまり、渾身の力を込めてバットを振るよりも適度に力を抜いた方がホームランが出やすい、と言っているのです。

保育士試験に応用すれば、80点も60点も合格という結果は同じ。

 

大事なのは全ての教科(9教科)で60点をクリアすることです。

 

限られた時間内で効率よく合格するには、的を得た学習をしなければなりません。

つまり、出題の可能性の低い所は深入りせず、出題の可能性の高い所をしっかり勉強すればいいのです。

では、出題の可能性の高い所と低い所はどこで見分けるのか、についてですが、

 

それは過去問題に答えがあります。出題する側の人は、おそらく過去問題をよく調べ、それに基づいて出題していると思われるからです。

 

出題者も出題の責任がありますから、あまりに問題を難しくして、合格率を極端に下げてはまずいので、適度に調整しているのです。

問題の中には、点数をくれる問題がいくつか出されます。

 

反対に相当細かく勉強しないと解けない難題も一つや二つは出してきます。

 

細かい法律の問題など、専門性の高い問題がそれに当たります。

そういうところの1問2問は、その分野の専門知識がないと解けないので、あえて深入りせず、出たらさっさと諦めて、山感で当たったらラッキー位に考えておきましょう。

 

そういった問題を落としても、それは想定内とするのです。

過去問題を何年か調べれば、同じような問題が、ちょっとづつアレンジされて、出題されていることが分かります。

 

それが点数を取れる問題なので、そこを確実に取っておきましょう。

 

そうすれば、各教科だいたい70点位は取れると思います。

私の試験結果を見れば分かると思いますが、65点が2つと、あとは大体70点平均です。

 

保育実習理論が高かったのは音楽の知識があったからと、社会的養護が高かったのは、

 

10問の出題で、選択の山感がことごとく当たり、単にラッキーだったということです。

 


 

2. 教材を集める

では、使用する教材を紹介しましょう。

 

アマゾンで「保育士試験」と検索すれば、それに関わる一覧が出てきます。

 

まずは、テキスト上下巻2冊を購入します。

 

内容はどこも似たり寄ったりなので、見やすさなどの好みで選べばいいと思います。

 

ただ、一度買ったら他のテキストに乗り換えはやめましょう。

次は同様にアマゾンで「保育士 ユーキャン 2022」と検索し、

 

最新版の「2022年版 ユーキャンの保育士 過去&予想問題集」を購入します。

次に「保育士 ユーキャン 2016」と検索し、

 

「2016年版 U-CANの保育士 厳選過去問題集」を購入します。300円位で購入できます。

この合計4冊で学習を進めていきますが、この6年前の過去問も購入するというのが私の学習方法のキモになります。

 

12年分の過去問題に精通することで、平均70点を取ることができるからです。

出題には周期のようなものがあって、何年か置いて同じような問題がいくつも出てきます。

 

ただ6年分ですと少し足りなく、出題の周期を知る為には、10年分位が必要だからです。

出題者も全く新しい問題を出すのはリスクがあるので、大半は過去問題をアレンジして出題してきます。

 

そしてやはり、周期を考慮しています。つまり、去年出た問題のアレンジは今年は出しにくいということになります。



3. 学習プランを立て実行する

最後は、実際の学習です。

大まかに言いますと、まず最初にテキストをさらっと読んでおきます。

 

その際、無理に覚えようとせず、鉛筆がマーカーで自分が重要だと思った所に、線を引くなり、しるしを付けておきます。

どこにどんなことが書かれているのかを把握しながら大まかな知識をつけていきます。

 

大まかな知識で大丈夫です。反対にあまり読み込み過ぎて時間を使わないことです。

 

暗記しようとしっかり読んでも、普通の人は直ぐに忘れてしまいます。

私の場合は電車で通勤していましたので、行き帰りの電車の中で、さらっと時間をかけずに読みました。

 

その際、テキストは重いので、一冊を4つに切り離し、科目ごとの小テキストにして持ち運びしてました。

次に家での学習ですが、知識が不十分あっても、過去問題をとにかくどんどんやっていきます。

 

知識がなくても、一般常識からすればこれだな、と思い正解する問題もいくつかあります。

それでも多くは不正解になると思いますが、それはそれでいいのです。

 

その際、解説文が書かれていますので、それをしっかり読み込み、理解させます。

 

この「解説文を読む」というのが重要で、解説文を多く読めば読むほど、テキストのどこの部分が試験に重要かが、だんだん分かってきます。

極端な話、テキストなしでも、過去問と解説文だけで合格することも可能だと思います。

そして解説文だけでは不十分な場合は、テキストの関連項目を読み補完します。

 

「ああ、ここの部分が出たのだな」と確認し「次はここがアレンジされるかも」と予想しながら再読し、知識を増していきます。

この①過去問題をやってみる。②解説文を読み理解する。③テキストのどこの部分に書かれているのかを確かめ、関連する知識を高めていく。

この三つを繰り返すだけで、理解がどんどん深まり、知識が積み重なり、結果として合格するのです。


以上が、私の学習方法の概要です。

 

細かな回答テクニック等については、いろんなサイトで紹介されていますので割愛します。

 

保育士試験に挑まれる方の参考になれば幸いです。