妄想族 想い出の聖域
記憶は、
どのようにその人の中に

記憶されているのだろう

感じられるのは自分の
ことだけなので

他の人がどのように昔を
思い出すのかわからない

妄想族の場合(例え)
まさに映画の中で過去の
場面が出てくるように

記憶が映像で見えてきます

(幻覚じゃないよ)
その時に印象深かった
色なのか

形なのか

そんな印象的に現れます

言葉、声、その時の気持ちが

それこそ指を「パチン」と

鳴らすとよみがえるって
感じです

20代の頃も

30代の頃も

40代の頃も

通り過ぎたいろいろな出来事が

いつか想い出になるものだと
思っていました

楽しかったことは

もちろんいい想い出

何度でも記憶の箱から取り出して

リプレイしたいなぁと
思っていた

でも年齢を一つ一つ重ねながら

どこかに取りこぼして
しまったような出来事や

取り戻すことのできない
ものがあることに気づき
始めた時

想い出は小さな宝石のような
輝きを放ち始めてきました

大人になって振り返った時に

その頃は
受け入れられなかったことも

受け入れられている自分に
気づくんです

私たちの身に起こる出来事は

心の中で自然に熟して
いくのかもしれないね

その頃にはわからなかった
意味も

今ならわかります

自分にしかわからない

それが想い出の
聖域です

こんこんと湧く清涼な
泉のように

静に自分を励まして
くれマっする
