妄想族 複雑にしないで
恋をするたびに
「これを最後の恋にしたい」
と思う

だから、恋が始まる時

きっと誰もが心の片隅で
祈っています

けれど、
最後の恋をするまでに

私たちはいくつかの恋を
通りすぎます

思い出したくない恋も

長い間手放せずにいる恋も

それがどんな恋であっても、
それぞれがドラマです

いろいろなことがあり、
それは決してひと色ではない

ある方がこう言ってました。
「これまでいくつも
恋をしたけれど、
そのたびに学ぶことが
たくさんあって

いい想い出を残してくれた
昔の恋人たちに感謝したい」
とね

この言葉は、静かな
感動を与えてくました

大人になるということは、
豊かになっていくということ

心がより深くなっていくこと

そして、
もう必要のないものを、
そぎ落としていくということ

「そぎ落していく

ということが

きっとこの中で
一番難しいと思う

恋にまつわる様々な気持ち

喜びだけではない

淋しさや悲しみ、
時には怒り

せつなさ

大切なのは感情の
すべてをそぎ落とすのではなく

味わって味わって、
そう、その
エッセンスを抽出することだよ

誰かを愛した時、
私たちは何を求めて

何を手にしたくて、
何かを確かめたいのでしょう

愛という答えはとても
シンプルに見えます

いえ、
実際シンプルな
ことなんですよ

人を愛した時、
ただ愛する気持ちに

心をゆだねていられる
自分になりたいのです

何も手にしなくても、
何も確かめられなくても

ただただ好きだという
気持ちを大切にしたいですね

その人のことを
思うだけで幸せで、
せつなくて

そんな思いごとそっと
抱きしめられる自分に
なりたいです

愛されているかどうか、
それによって愛する思いが
揺らぐことなく

ただ自分の内側から
湧き出る清らかな泉のような
思いを感じながら

誰かを愛したい

私は理想主義者なのだろうか

でもシンプルとは、
そういうことだと思って
います
