妄想族 言葉
あの時、
本当の気持ちを伝えていれば

今頃二人は一緒に
いたかもしれない

そんな後悔にも似た思いは

波のように心に寄せる

思い返してみたところで

どうしようもないことは
わかっていても

寄せる波をすくい
取ろうとするように

幻を追いかけてしまう・・・・・・
たとえば

愛する人に自分の気持ちを

伝えるか伝えないか迷う時

本当のことなのに思いは
胸にあふれているのに

何故正直になれないのだろう

その思いを取り出して

ほらっと

その人の前に差し出す
ことがどうして
できないのだろう

言葉にすることは、
とても大切なことだと
思います

言葉にしなくても
わかり合える・・・・・
そう、
きっとそういうことも
あります

でも、
言葉にしなくては
いけないこと

わかり合えていることでも

言葉にしなくては
いけないことはあります

今、
この瞬間に勇気を出して

伝えなければならないこと

望まなければ、
失ってしまうものが
あることをね

お互いの気持ちが
わかっていたのに

結局思いを遂げられなかった
ということがあります

お互いにわかり合えて
いるという気持ちに
甘えていたのでしょう

でも、
人の心は変わるのです

何かのきっかけで

あっという間に自分から
離れてしまうことが
あります

わかり合えていたと
思っていたのに

悲しいことに、
人はわかり合えて
いるという気持ちよりも

言葉というかたちに
真実を感じるものなのです

言葉にできなかった思いにこそ

愛するせつなさが
詰まっています

そんなせつなさに
しばらく身を委ねて
みるのも悪くない

でも、いつかは
一歩踏み出してほしいのです

どんな恋であっても

振り返った時に
それでよかったのだと

思えるような自分で
いたいと思います
