妄想族 心から出た涙
アナタを思うだけで
涙が出てくる

恋は素敵だ

うまくいく恋も、
つらい恋も

風が吹けば、
愛する人の指先が

髪をくぐるように感じ

夕日を見れば

愛する人はどこでこの夕日を
見ているのだろうと思いを馳せる

恋することが素敵なのは

それまで味わったことのない
感情に出合うから

いったい自分の中のどこに

こんな気持ちが
あったのだろうと思うほど

胸の奥があたたかくなる
というよりも

時折ざわっと
揺れるような感じで

恋をしていることを実感する

ただただ、
その人のことが好きで

ただただ、
その人のことを思っている

好きな人がいる

ただそれだけで
幸せなはずなのに

心は揺れる

自分の気持ちを打ち明けたら

もうそれまでと同じ二人では
いられなくなるかもしれない

同じ笑顔で会えなくなる
かもしれない

そんな不安な思いとともに、
眠れない夜を過ごすものです

でも大人になると

それもだいぶ
大人になるとわかってくる

アナタを思っている、
ただそれだけだからこそ

幸せだってことをね

そこには、相手を
思う気持ちしかない

そんなふうに恋をしている
自分を愛おしく思える時がきます

あきらめ

それとも悟り

いや、経験の賜物
なのかもしれないね

恋をするたびに苦しくなる

でもその苦しさは、
実は何ものにも代えがたい

宝物だったことをしります

確かに心は涙でいっぱいに
なったけれど

そんな気持ちになれたことの
幸せを感じた時

それはその恋への
感謝になります

空の青さにも、
雨のひと雫にもその人を思う

そんな瞬間と思いを
大切にして下さい

それは私たちの心に

美しく繊細な襞(ひだ)を
刻んでいくことなんだからね
