妄想族 知らなかった気持ち
恋をすると

それまで知らなかった

自分に出逢います

時々ぼんやりしたり

わけもなく胸騒ぎがしたり

いつになく行動的になったり

そして何より

優しくなれる

世界を見つめる目が

温かくなります

恋の始まりは

胸騒ぎのような

トキメキがあります

誰にもこの恋を

渡したくない

秘密のうちに手の中に

持たされた贈り物のように

そっと大切にして

いたいと思いませんか

それを両手で

包み込むようにして

胸にあててみる

自分がいませんか

そこには確かに

熱い思いがあります

まるで生きていることを

示すようにね

そしてトキメキの

隣にある

もう一つの思い

ふと心を横切る、
一陣の風のような思い

それは、
いつかこの恋を

失うかもしれないという思い

言葉にしたら本当に

そうなってしまいそうで

とても言葉にできません

ふとその「瞬間」を

妄想してしまうと

起こってもいないことなのに

涙があふれそうになる

それ以上に

悲しみはないと泣く

そして自分の弱さに

気づくものなんですよ

でもね

自分の弱さに驚きながらも

少しはホッとする

自分自身や

恋人の前で

素直にならなくて

誰の前で素直に

なるのですか

こんな自分もいるんだと

そっとありのままの

自分を差し出すことだよ

お互いの強さも

弱さも抱きとるように

見つめ合うように

一緒にいることができたら

とても素敵だと思いませんか

ずっと触れていたい

ずっと感じていたい

それが恋をしている

ということなんですよ


