妄想族 誰かを好きになったとき
愛する人から

愛されたい

それが1番の

願いであるはずなのに

私たちは何故そこに

本当の安らぎを

求められなく

なるのでしょう

たとえ、最初は

安らぎを

感じたとしても

十分に味わい

尽くさないうちに

次の感情が

生まれます

それは、
失うことへの恐れ

そして、
知らず知らずのうちに

心に降り積もる

まるで愛された

代償のように、
安らぎを捕まえようと

します

たとえば、
抱き合った時の

少しの隙間

会話が途切れた時の

ほんの1秒

「またね」
と言った時の

恋人の表情

自分の気持ちを

うまく言葉にできない時

そんな些細なことに

おびえてしまう

だけどね

そんな不安も恋を

しているからですよ

喜びも、
不安も恐れも、
すべてが恋の一部だよ

愛するがゆえに

淋しさがつのる時

それはもしかしたら

恋をしているのです

生きていることを

感じられる時間

なのかもしれませんね

幸せな淋しさ

なのかもしれません

もしかしたら

至福の淋しさなの

かもしれないと

恋が遠く過ぎ去った頃に

わかるのかもしれないね

そんなふうに

考えたなら

何となく心が

ほんわりしませんか

喜びと同じくらいの

淋しさがもらたしてくれるもの

それは、
誰かを愛することの

豊かさの一つ

なのかもしれませんね


