妄想族 夢が眠る場所
時間は、
過去を少しずつ

風化させてくれます

いい想い出の隙間に

つらい想い出が入りこむ

映画の中で、
さらりと過去が

挿入されるようにね

そんな時に

心の中でつぶやく

「そんなこともあったね」
つらい想い出、
思い出すことも痛い夢を

ボタン一つで簡単に

消すことはできない

影のようにずっと、
そこにある

自分の心の中の

ことながら

「あぁ、
なかったことには
してほしくないんだなぁ」
と受け止めてみる

すると、本当に

不思議なのですが

何とも言えない

安堵感に包まれます

つらい想い出

痛い夢を

認められなくて

悲しいのは

誰でもない

自分自身なんです

「想い出は

夢が眠る場所」
静かに、そっと

眠らせておきましょう

ふっと想い出が

目覚めた時に

手のひらで

愛(め)でるように

思い出そうね

それは私たちが生きた

証なのだからね


