夜中に妻をトイレに誘導したのは 

寝る前に食らわした『とばっちり』へのお詫びも兼ねていた。 


妻を寝かせる前のトイレ誘導で

便座に座る前に、下げてる最中のリハパンに、放尿された。 


私は、いつものように怒った。


すると

妻は「ごめんなさい」と言った。


いつもは

何を言われてもダンマリを決め込むくせにだ。


これが

許せなかった。


私は

あえて

寝る前のバッドの交換をしてあげずに

そのまま寝かせた。


「どうせ、夜中に交換するのだし」

と思いつつ。


しかし

なんで

今日に限って「ごめんなさい」 なのか。


じゃあ

今まで無言を貫いてきた粗相の数々は

「ごめんなさい」を言わなくても良いレベルだったのか。


無茶苦茶、だな。


こんなことを思いながら

私も

夜の九時には寝落ちした。


そして

目覚めたのが一時半頃。


トイレを済ませ、歯磨きをし

部屋に戻って妻を起こし

トイレへと誘導した。


上に紙オムツを履いたリハパンを

そろりと下ろすと

パッドもパンツもこぼれるくらいに満タンだった。  


ぎりぎりセーフだった。


とばっちりのお詫びに

お尻などを

いつもより時間を掛けて

きれいに拭き上げてやり

新しいパンツとパッドに紙オムツを履かせ、気持ち良く寝かせた。


ハズ、だった。


が、


眠れないのか

パジャマのパンツを脱いだり

ゴソゴソしては私に注意される、を

繰り返している。



気がつけば、もう、四時すぎ。


もうすぐ、夜が明ける。