2013年は中古住宅の売買成約数が過去最高を更新する勢いで上昇しています。
新築マンションも好調です。背景にはアベノミクス効果があり、景気回復期待感で消費者のマインドが好転したこと、住宅ローン金利の先高感が購入行動を後押し、建築費上昇による販売価格の上昇懸念 が高い購入意欲を支えていると言われています。
さて、住宅ローンの金利タイプは大きく三つあります。
「変動型」「固定期間選択型」「全期間固定型」。
変動金利は、半年に1回金利が見直されるため、最初の6カ月しか金利は確定していない。だが、5年間は月々の返済額が変わらないので、金利が上がれば、利息分が増える分、元本返済部分が減る。なかなか元本が減らなくなる。
一方、固定期間選択型は、3年、5年、10年など、一定の期間の金利を確定するもの。その期間以降もローンが残っている場合は、その後の返済を変動にするか固定にするかを決める。
全期間固定型は、返済終了まで金利が固定されるタイプで、返済プランは一番立てやすい。
金融機関によって多少幅があるものの、現在の変動金利は0.8~1%前後。
固定金利は1~3%前後。
例えば、三菱東京UFJ銀行を見ると、最優遇の場合で変動0.875%、固定10年1.35%、固定20年3.15%だ。
変動金利が固定金利より低いため、これまでは変動を選ぶ人が多かった。
今は、変動金利も固定金利も、歴史的に見ると低い水準だ。
バブル時代、8.5%だったこともある。バブル時代を除いても4~6%の水準は珍しくなかった。
金利が上がると、どれぐらい利息が増えるのか。
例えば3千万円のローンを返済期間35年固定で組んだ場合、金利1%だと利息は総額で557万円。
3%では1849万円にもなる。
ゼロコンマ以下でも大きく違う。1%が1.2%になると119万円も利息総額は増える。
安倍政権の掲げるインフレ率2%が達成されれば金利は上がるだろう。
税理士でファイナンシャルプランナーの佐野康隆さんは、特に20~30代の傾向についてこう語る。
「高金利を経験したことがないためか、金利が高くなるという意識はあまりない人が多いみたいです。でも、インフレ率2%が実現すると金利は2、3年後に確実に上がってくるでしょう。社会保険料や税金が増えて、給料の手取りがドンドン減っている時代。家計のうちローン返済に占める割合が今より大きくなっていく可能性があります。」(AERA 2013年5月6日・13日号 参考)
住宅ローン選びの参考にしてみてください。

