元銀行マンが本音でアドバイス
ケーススタディ⑩
自営業者は住宅ローンの借入れが難しいと聞いた。具体的な対応策が知りたい。
一般的に住宅ローンは給与所得者を基準に商品設計されているために、自営業者の方々にはいろいろとハードルが高い問題があるのが実情です。
その理由としては、
(1) 収入金額、利益金額に変動が多く、安定性に欠けること。
(2) 給与所得者と比較して利益操作がしやすいとの評価と、収入実態の把握が難しい、などです。
この考え方を修正させる具体的な対策としては、
住宅の取得は「3年計画」と心得ること。
これは借入申込時に提出する確定申告書や公的な収入証明書類が、前年度基準で過去3年分の提出を求められ、さらに望ましくは記載金額に大きな波が出ていないことです。
中には不当に修正申告で“偽装し”見栄えの良い数字を作り上げる申込人がいますが、全体的なバランスや、通帳等に記載される取引実態から直ぐに“化けの皮”は剥がされてしまいます。
可能な限りメインバンクで申込むこと。
事業所取引には“メインバンク”が存在するのが通例です。
金融機関では、メインバンク以外の申込みが行われる理由として、先ずトラブルの発生を危惧します。申込記載内容をスタートから疑義の眼で見はじめるなど、最初から構えが違い、結果としてスムーズな流れにするまで余計な手間と時間がかかります。
必要資金の20%~30%以上を自己資金で用意すること。
可能な限り自己資金比率を引上げ、安易に借入金額を増やさない交渉が大切です。金融機関では、事業者へのローンについて、“事業資金への流用”を常に眼を光らせています。余計な不信感を生まないためにも適切な借入金額の提示が必要となります。
ローンアドバイザーなどに事前に相談し、しっかりとした交渉プランを立てることをお薦めします。
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