「デデデデ(デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション)」
東京の上空に突如現れた巨大な「母艦」 主人公の二人の女の子を中心にお話が進んでいきます。
なぜ「母艦」が現れたのかわからないまま、「侵略者」を駆除しようとする人たち、「侵略者」と共存しようとする人たち、そして全く無関心な人たちが、異常な日常生活を過ごしていきます。
私たちが生きている現代には「母艦」や「侵略者」は存在しませんが、今の社会にそっくりな描写だなと感じます。特に若い子たちの描き方が素晴らしい。
どちらかといえば頭のいいオタクよりの子たちが物語の中心になっていますが、作者の浅野いにおの観察眼と表現力が秀逸です。
また「母艦」の描き方やバトルの表現がとてもいいですね。私たちはディズニーピクサーの映画を見てドキドキワクワクしますが、それとはまた違った表現方法に新しさを感じます。
現代は推しができそうなキャラクター中心で、ほとんど中身のないお話が多いですが、こういった深く考えさせられる作品が増えていくといいなと思います。