NHK大河ドラマ「光る君へ」
源氏物語を書いた紫式部が主人公です。当時もっとも権力を持っていた藤原道長と紫式部の恋愛話というストーリーが斬新です。
平安時代の記録はあまり残っていないので、もしかしたらそんなこともありえるかな?と思わせてくれます。
藤原道長といえば、
「この世をば わが世とぞ思ふ 望月(もちづき)の 欠けたることも なしと思へば」
の歌で有名です。これは、権力の絶頂期にあった道長が、
「まったく欠けている部分がない望月(=満月)のように、オレって完璧だぜ」
という解釈をされてきましたが、近年では娘たちが天皇の后(きさき)になったことを祝って読んだともいわれています。
また、「光る君へ」のドラマは清少納言の枕草子に出てくる「香炉峰(こうろほう)の雪」のくだりや、高校の古典の教科書にも出てくる道長とライバルの藤原伊周(ふじわらのこれちか)との弓の技(わざ)比べ「弓争い」など、現代風にわかりやすくアレンジされているのでとてもおもしろいです。
この時代は、主に藤原道長を好意的に書いている「栄花物語」と批判的に書いている「大鏡」などの記述をもとにして史実とされていますが、「大鏡」を語っている大宅世継(おおやけのよつぎ)は当時190歳、夏山繁樹(なつやましげき)当時180歳という設定なので、今の感覚から考えるとなんだか怪しい感じもします。
ただ、「栄花物語」「大鏡」などの他にも道長自身の「御堂関白日記(みどうかんぱくにっき)」 紫式部の「紫式部日記」など、様々な文献を検証して日本の歴史とされています。いちがいに信じられないとも言えません。
現在のように情報やデータがたくさん残っていないので、仕方がないのかもしれませんね。