●首相交代なら解散が筋=「反菅」の動きけん制-蓮舫氏
(時事ドットコム 2010/08/18-11:09) http://bit.ly/dAWSM2
民主党の蓮舫行政刷新担当相は18日午前、神奈川県小田原市内で開かれた野田佳彦財務相を支持するグループの研修会であいさつし、「9月に代表選があること自体は歓迎したいが、もしここでまた代表・首相が代わるなら、(解散)総選挙が筋だ」と述べ、菅直人首相の再選阻止を目指す党内の動きをけん制した。
蓮舫氏は「総選挙になった場合は10月末に予定されている特別会計の事業仕分けにも大きな影響が出る」と指摘。「その影響を最小限に抑えるためにも、菅首相を支持したい」と強調した。
同グループは同日の会合で、首相の続投支持を正式に確認した。ただ、グループの若手議員の中には「首相はやりたいことが分からない。支持といっても、あくまで消極的支持だ」との声もある。
●「脱小沢」か「挙党態勢」か=陣営内に両論、首相両にらみ-民主代表選
(時事ドットコム 2010/08/17-23:19) http://bit.ly/cTmMQf
9月の民主党代表選で菅直人首相の再選を支持する議員の間で、再選を果たした場合の小沢一郎前幹事長の処遇について、意見が割れている。「党内融和」か「脱小沢」かの判断は、再選戦略やその後の政権運営に大きく影響するだけに、首相も慎重に党内情勢を見極めている。
鳩山由紀夫前首相の退陣表明を受けた6月の代表選で、首相は「しばらくは静かにしていただいた方がいい」と小沢氏の要職からの排除を宣言。就任時には党幹事長や主要閣僚に小沢氏に批判的な実力者を充てた。こうした「脱小沢」路線の継続を主張する議員は、前原誠司国土交通相や野田佳彦財務相を中心とするグループに多い。
ある中堅議員は、小沢氏が党の資金や国政選挙での公認権を握る幹事長ポストに就くことを警戒、「小沢氏にすり寄れば、実権を奪われ菅政権は短命に終わる」(中堅議員)と漏らす。報道各社の世論調査で持ち直した内閣支持率への影響を懸念し、小沢氏に近い議員を幹事長などの要職や重要閣僚に起用することに反対する声もある。
これに対し、荒井聡国家戦略担当相ら菅グループには人事面での「党内融和」を求める議員が多い。再選を果たすには、首相に批判的な議員を取り込んだ方が有利なことや、党内に批判勢力を抱えた状態で衆参で多数派が異なる「ねじれ国会」を乗り切るのは容易でないとの判断だ。
「しっかり挙党態勢を作り上げることが今一番求められている」。荒井氏は17日の講演でこう指摘してみせた。鳩山氏は同日北京で、「挙党態勢」を前提に首相の再選を改めて支持しており、「脱小沢路線」を貫けば、鳩山氏と小沢氏が連携して再選が危うくなりかねない。
「代表選の後の話を、今こういった場で申し上げるのは(いかがか)。そういう時期ではない」。首相は同日夜、代表選勝利の場合の小沢氏の処遇について記者団に問われ、答えを避けた。ただ、首相は親しい議員に「(小沢氏から)取引(の話)があったとしても、乗らない」と、人事で事前に「手形」を切ることはないことを伝えている。
●小沢チルドレンを狙え 首相が攻勢側近には融和論も
(産経ニュース 2010.8.18 01:18) http://p.tl/aGYR
民主党代表選を控え、再選を目指す菅直人首相(党代表)が23日から党所属の衆参両院当選1回生議員約150人との意見交換会を開催することを決めるなど攻勢を強めている。大票田の若手の囲い込みを狙ったものだが、新人には「反菅」感情を強める小沢一郎前幹事長のグループに所属する「小沢チルドレン」も多い。小沢氏サイドを刺激し、軋(あつ)轢(れき)が強まる可能性がある。首相側近や支持派は「脱小沢」路線を続けるか、挙党態勢を図るか意見がまとまっていない。
「与党になってからは日々業務に追われ、十分お話する機会がもてなかったと反省しております」
首相は17日付で昨年の衆院選と今年の参院選で当選した新人議員の事務所に、意見交換会の出席を呼びかける丁重な案内状を送った。
首相が低姿勢なのは、新人議員が党所属議員の3割強を占める約150人にのぼり、決して侮れない勢力だからだ。地域別、衆参両院別に6グループに分け、23日から25日までの3日間で、1時間ずつ計6回、開催することにしている。
だが、22~25日には小沢氏が主宰する「小沢一郎政治塾」の開催が決まっており、小沢氏に近い1回生約10人らが参加を予定している。小沢チルドレンの一人は「今ごろになってみなさんとゆっくり話したいなんてナメている」と反発する。首相側が日程を後からぶつけた格好となったことについても、小沢グループに対する「挑発だ」と受けとめる声があがっている。
小沢氏サイドからの反発について、「再選を確実にするのが先決」と融和策を勧める首相周辺は懸念を募らせている。
「鳩山さんとしっかり手を握り、小沢さんとも手法の違いを乗り越えて挙党態勢を作り上げることが今、一番求められている」
首相側近の荒井聡国家戦略担当相は17日の講演でこう語り、鳩山由紀夫前首相と小沢氏の協力を得るべきだとの考えを強調した。
菅グループの幹部らが同日開いた会合でも「今さら脱小沢ではない」との意見が相次いだ。
小沢グループは約150人と党内最大勢力だ。「反菅」感情が渦巻く約50人の鳩山前首相のグループと協力すれば民主党所属議員(413人)の過半数を超す。数の上では小沢氏を敵に回せば再選が危うくなる。
小沢氏は19日に鳩山グループが長野県軽井沢町で開く研修会に出席する予定だ。小沢氏周辺は研修会について「代表選を占ううえでヤマ場となる」と述べ、鳩山グループとの連携に期待をかける。
これに対し、首相再選を支持する前原誠司国交相や野田佳彦財務相のグループ内では、あくまで「脱小沢」を貫くべきだとの強硬論が根強い。前原グループの幹部の一人は「小沢氏を幹事長に起用しないのは当たり前。側近を幹事長にするのもあり得ない」と断言した。首相周辺も「首相の考えは小沢さんとはポストで取引はしないということだ」と解説する。
首相支持派が強気なのは、各種世論調査で「政治とカネ」の問題を抱える小沢氏の“復権”を望まず、首相続投を容認する声が多いのを受け、党内の「反菅」の動きも収まるとみているためで、一気に支持固めを図ろうとしている。