のんとてんちゃんと連絡が取れなくなってから、私はサークルを辞めました。

 

 

なんか全部が嫌になって、そこからは昔からの友達とばっかり遊んでました。

 

 

久々に高校時代の元カレ、ゆうちゃんとも会ったりしました。

 

 

私がゆうちゃんと遊びに行くのをOKした時点で、結婚するって言ってた彼氏となんかがあったんだろうと感じ取っていたゆうちゃんは、そのことに触れることなく、ただただドライブしたり、遊びに行ったりして、思い出話に花を咲かせました。

 

 

ゆうちゃん「お互いにカレカノがおらん状態って珍しいよな!」

 

 

あき「せやな。もしかして初めてかも!?」

 

 

『もしかしたら一緒に遊びに行く事で、またゆうちゃんに心が戻るかも?』そんな思いがあったんですが、私の中でゆうちゃんは既に過去でした。

 

 

楽しいんです。

話しててもものすごく楽しいし、手を繋いで歩いたらすごく落ち着くし・・・。

 

 

ただ、キスしたら違和感がある・・・。

肌を重ねても違和感しか感じない・・・。

 

 

私たちはお互いが『初めての相手』でした。

なので、不器用に愛し合ったあの頃、その頃の印象が強すぎて、抱かれても違和感しか感じないかったんです・・・。

 

 

どちらからも『付き合う』って単語は出なかったものの、実質そんな感じの雰囲気にはなっていたのに、結局友達に戻りました。

 

 

『ハルとのデートの時にゆうちゃんだったらあきを幸せにしてくれるかもしれん』って言ってたのがずっと心にあったものの、やっぱり駄目でした・・・。

 

 

物凄く好きで好きで、心が裂かれる位大好きだったゆうちゃんなのに、どうしても昔みたいに甘えられませんでした。

 

 

『甘えたら、また、重荷になって浮気されるんじゃないか』

『会ってない時間、ゆうちゃんを信じ切る事が出来るの?』

 

 

そんな猜疑心をぬぐえず、どこかぎこちない私の態度をゆうちゃんも気にしてました。

 

 

結局、『きっと友達のままの方が良いのかもしれない』お互いがその結論に至って、友達以上の行動は避けるようになりました。

 

 

そして、そうなるとまた気まずさが増し、とうとうメールするくらいの関係になり、最終的には用事が無いとメールすらしない関係になりました。

 

 

ゆうちゃんから言われた言葉

 

 

「なんかわからんけど、あきが遠く感じる」

 

 

きっと、私の心はハルの死と共に死んでしまったのかもしれません。

だから、隣に居るのに、大好きだったゆうちゃんと一緒に居るのに気持ちが乗らない・・・。

 

 

ゆうちゃんとの思い出の港で車を停めて話した時も、目に映る景色はハルにプロポーズした時の景色でした。

 

 

『消えること無いと思ってたゆうちゃんと見た景色』

『消えては無いんだけど、奥底にはきっと残ってるんだけど・・・。』

『まるで上書き保存したみたい・・・。』

 

 

何度もゆうちゃんと見た景色、相変わらずの景色・・・。

 

 

でも、脳裏に焼き付いているのは、ハルと見た夕焼け・・・。

夕焼けの中、プロポーズして、ハルの目に映った夕日は何よりきれいでした。

 

 

潤んだ瞳に反射した光。

 

 

笑って泣いて、見つめあってキスしたハルとの想い出が、上書きされた港・・・。

 

 

この港に来た時に『本当にゆうちゃんとの恋は終わってるんや』と実感しました。

 

 

そして、あの時、死ぬより辛いと思ってたあのゆうちゃんとの別れさえも乗り越えられた・・・。

きっと、ハルの事も時間がたてば・・・。

 

 

そんな気持ちになったのもこの時でした・・・。

 

 

ゆうちゃんとの気持ちに決別し、ハルとの決別の為に歩き出したあの一歩が、きっと未来につながっていたんだと、今は思っています。

 

 

 

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よろしくお願い致します。

 

 

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