さようなら
近未来の静かな映画。主人公の外国人女性は車椅子のアンドロイドと一緒に住んでいる。原発の放射能で、みんな海外に避難していく。それも抽選で順序が決められていき、犯罪歴のある者は最後だと思っている。一緒の国に行くために結婚して連番になるものも出てくる。主人公は体を壊していき、もうすぐ死ぬからとアンドロイドに語りかける。恋人に結婚してといい、いいよと答えてもらう。しかし、恋人は海外へ避難してしまう。アンドロイドに詩を語ってもらいながら、眠りにつく主人公。そのまま白骨化していく主人公。それをずっと見続けるアンドロイド。かなり時間が経ち、外へ出るアンドロイド。誰もいない道を行き、つまずき、地面をはっていく目の前に花が咲いている。放射能の現実に、空虚な世界が流れていく。淡々と進んでいくが、深いものを感じる。
ブライアリー・ロング、新井浩文、ジェミノイドF。
★★★★
人間は死んでいくが、ロボットと植物だけは放射能の中、残っていく。虚しさを感じる人間というもの。日本人は寂しさをなくす国を、ドイツは幸せな国を探すと。