濃度基準値によるリスクアセスメントが2024.4から始まっています。

 

作業環境測定士であれば既に多くの物質について実施していると思います。

どのくらいの人が理解しているかは不明ですが、流れを書いてみます。

 

1.リスクの見積もり

2.リスクの低減

3.確認測定

4.定期的なリスクアセスメント

 

一般的にはこの順番でしょう。最近は確認測定推しですし。

 

リスクの見積もりについては、クリエイトシンプルを思い浮かぶでしょう。

メリットは、無料であること。デジタルデータで残せること。

デメリットは、上振れする事。慣れていないと扱いずらいこと。

 

上振れはすでに知っていると思いますが、1L~1000Lが同じ範囲で設定され、

使用量の上限で対策をする必要があること。

中小企業、零細では、扱える人が少ないのが現状。作業環境測定のついでに

使い方講座も行っている位、慣れないと分かりにくい。

 

リスクの低減は、クリエイトシンプルで手袋、囲い式等を設定すると低減できる。

ただし、濃度が高いと何を行ってもリスクレベル3~4の間になってしまう。

 

仕方なく、確認測定を実施するよう、説得を試みているでしょう。

短時間作業であればよいですが、ほとんどは8時間・・・。料金が高すぎて

実施しないで無視する事業所もあるでしょう。

 

リスクアセスメントは、数理モデルだけではないんです。

分析できない物質も確かにありますが、多くの事業所で対象となっている物質は

大体分析できるものです。

 

リスクの見積もり方法を実測定で再度リスクアセスメントする方法に変更します。

CSでは実態に見合わない場合、ほかの方法でも構わないとなっています。

 

・8時間濃度基準値が設定されている、短時間濃度基準値が設定されていない

 短時間濃度基準値は8時間濃度基準値の3倍を超えないようにする。

 

 とありますので、短時間作業の場合(溶剤の分取、調液、払拭)は15分間の採取

を実施。できれば後々のことを考えて、労働者の呼吸域(呼吸域を中心とした半径30cmの範囲内で顔前面)が望ましい。

 

 事業所の担当者には、D測定(B測定と似たような作業)と伝え、B測定と違い、

15分間の採取が必要であると言う。cas番号でやり取りをしないと物質名を

間違える。

 

(1)15分以上作業の場合は、作業の全時間を事前に確認する。嘘はダメ。

   精度の担保が必要。全時間を採取できるなら実施する。最大1時間位(作環)と

  同じで、それを超えそうなら、(2)で対応を考える。

(2)15分未満の作業の場合は、定量下限値分だけ採取する。

 

 分析費用は、そこまで高くない。作業環境のようなコメントも必要ない。

 CD測定のような労働者の移動範囲、発生源が記載された図面、測定の諸条件等、

 簡単な報告書でOK。

 測定精度を担保する必要があるので、測定士名と登録番号は記載したほうが良い。

 お互いメリットあり。

 

 実測時の基準値は、生値と8時間(短時間)濃度基準値を比較するだけ。

 (1)の場合、

   当日の作業の全時間を採取していれば、8時間加重平均の濃度も算出できる。

 (2)の場合、

   基準値の1/2であることを確認したいので、定量下限値の設定を気を付ける。

  直近の改正で作環同様、基準値の1/10を定量下限値とする必要があること。

   加重平均はできないこと。ただし、1日の作業がその作業で終了する事が

  事業者との打ち合わせで分かっているのであれば、8時間加重平均も算出できる。

  (技術指針に記載されています)

 

実測値が濃度基準値の1/2を下回っていれば、リスクアセスメントは終了です。

おつかれさまでした。

 

 

ちなみに、なぜこの記事を書こうかと思ったかについて。

 

金銭的に対応できないと客先から言われたら、どうしますか?

という質問が割と多いので、最近のネタで補助金もある、確認測定について

触れてみました。

昨年からこのネタ、本当に問合せが多く、調べる内容、作業時間に対して、

売り上げが微妙なので、知っていると便利ですね。

労基の指導範囲も、リスクアセスメント実施状況の確認が増えています。