1月26日、27日は市谷のJICA地球広場で開催された“人間と性”教育研究協議会の
理論と実践講座に行って来ました!!

“人間と性”教育研究協議会は通称「性教協」と言われ、性教育を頑張りたい
学校の先生達・教育/医療関係者を中心とする組織で、年に何回かセミナーを
開いています。

一昨年の12月に初めて参加させていただき、5月、8月と参加して今回多分4回目。
性教協の東京サークルにも所属させていただき、分科会的な勉強会にも参加させていただいています。

今回のテーマは“いのち”の学習を問い直す。
震災やいじめ・自殺の問題で今教育現場で“いのち”の学習への関心が高まっているといいます。
現場の先生からNPO、助産師さんなど、それぞれの背景を持つ方による全部で5つの講座を受けました。

学校教育の中では、「歯止め規定」と呼ばれているものがあり、
5年の理科で「受精に至る過程は取り扱わない」という文部科学省の指針があるそうです。
そのため、学校教育での命の教育の実践は、道徳教育にかたよりがちで、
科学的なアプローチを避けてきた、と指摘する声もあります。
学校教育では性交・避妊は取り扱わない、「子宮」という言葉も使ってはいけないと言うお達しを
受けた先生もいらっしゃるそうで・・・。しっかりやる学校や先生もいらっしゃいますが、まだ少数派な印象を受けました。

一方、国際的には、「国際性教育ガイダンス」というものが2009年に決められていて、
5~8歳の性教育で
・赤ちゃんがどこから来るのかを説明する
・卵子と精子が合体して受精することで赤ちゃんができる
・生殖は排卵、受精、着床、妊娠、分娩と言う多くの段階を経て起きる
・あらゆる人の身体は一人ひとり違うことを認識する
・全ての人の身体は特別であり、かけがえのない存在であることを知る
・あらゆる人が自分の身体に誇りに思うことができる

そして、全ての人が、誰がどこをどのようにして自分のカラダに触れることができるのかを決める「身体の権利」を持つ。

という指針があるそうです。5~8歳の性教育で!です。
早いでしょうか?けどちょうど自分がなぜ生まれたのか?最初に興味を持つ年齢で、まだ「エロ」という語彙を知る前に大人が「いいところに気がついたね!」って教えてあげるのって、子供もすんなり素直に聞けてとてもいいことだと思います。

『あっ!そうなのか!性と生』幼児・小学校編集委員会の中野さんの発表では、実際に子供向けにいのちがどうやってできるのか、教材を作るプロジェクトの紹介もありました。

これからがとても楽しみです!

石川大我さんというセクシャルマイノリティの当事者であり、「ハートつなごう学校」の
代表をされている方の取り組みの講演もありました。
むっちゃデザインかわいいですよね!

セクシャルマイノリティをさすLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)の数は、電通総研の調査によると、5.2%だそうです。

どのくらいの人数かを具体的に言うと、日本の「鈴木さん、高橋さん、佐藤さん」の総数と同じくらい。だったかな??(違ってたらすいません!)とにかく、1クラスに1~2人はいておかしくないって数ってことです。

そして、ゲイが一般男性より自殺したいと思う人の割合が6倍多いそうです。各種調査でも自殺念慮・企図率が高いとされる性的マイノリティユースの自殺予防のためのメッセージサイト「ハートつなごう学校」を立ち上げたのだとか。

そこで、インフルエンサーと呼ばれるような芸能人から応援のメッセージを集めてウェブで配信しています。映像ってとても力がある!!!ピルコンも取り入れたいな~★と思いました。


あけて27日!この日の講座は中学校で養護教諭をされている樋上典子さんによる『中学校 "保健分野"で学ぶいのちと性』と、助産師・看護系大学教員をされている鈴木幸子さんによる『医療職とのコラボレーションの現状と課題』。

樋上さんはおっかさん!って感じのパワフルでめっちゃアツい先生で、話聞いていてこっちの胸も熱くなりました。
性教育をするために校長先生にかけあったりとか、やんちゃな生徒とは1対1で「交流会」を開催してじっくり話しあったりとか。そんな熱いハートの先生が性教育頑張ってるのがすごく素敵だと思いました!

あと「エロを知らずしてどう生きるのか
性教育をちゃんとしないとポルノ情報を教科書にしてしまう
エイズの最大の特効薬は教育である」って言葉の紹介もあって、なるほどなーと思いました。ほんと教育ちゃんとしてほしい。

というか、しちゃだめなの?
不適切ってだれが判断するの?
各所の教育委員会???
その辺がまだよくわからん。

最後の講座は性教協の通信誌の報告をまとめさせていただくという大役をいただくこととなり!
2500字でまとめましたので是非それを見ていただきたいと思いますが!笑

結論を言うと、全国各所に「助産師会」なるものがあり、そこに要請すると性教育の出前講座ができます。助産師さんによる科学的な知識に基づいた、しかもいのちの現場の生の話を聞けますってことです。先生から伝えづらい避妊や性感染症予防の話もさらっと話せるんで是非活用して!とのこと。

東京都はよくわからんかったけど、神奈川埼玉千葉の助産師会はリンクをご参照ください。講演料は1回2万円程度が相場のようです。

そんな感じで2日間の研修が終わりました~★
ここ1~2年、だいぶインプットはたまってきたので、今度はちゃんとアウトプットの場を設けたい!!!