山口で開催された「人間と性」教育研究協議会の全国セミナーのレポート!
京都教育大学の関口久志先生の「より幸せな関係をつくる性教育」~性の貧困を克服する~を聞きました!

$あすかのLIVE LOVE LAUGH!!
この日は山口大学が会場でした。

先生の名前、どっかで聞いたことある、と思ったら、本持ってたし!!
日本の性についての考え方の変遷を知るためにBAZOOKA!!!の収録前に呼んだやつや。

『性の“幸せ”ガイド―若者たちのリアルストーリー』

あの本の先生か~!と思ってしまった。
京都弁の気さくな雰囲気の素敵な先生でした^^

関口先生のお話、めっちゃおもしろかった~!!!
学生の頃に聞いておきたかったな。。

まずは現代社会の課題としては「無縁社会」と関口先生。
性行動が早期・無防備化する一方で、結婚したくてもできない若い男女たち。
自分に自信が持てなかったり、コミュニケーションの苦手意識から恋人のいない若い世代。
自尊感情・他者信頼共に乏しい、と先生は指摘します。

性の問題にいたっても、以下のような3段階の問題があるそうです。
●行動が危険であると知らない 性教育不足
 セックスが危険と知らない(妊娠、性感染症)
●危険ということが分かっていても、防ぐことを知らない 性教育不足
 避妊方法が知らなかったり、道具・スキルを知らない
●危険認知、知識・スキルがあっても言えない
 言えない環境、心理、関係、経済な問題、恥ずかしい、カッコ悪い、自分はどうなってもいい、寂しい


日本の子どもは世界一孤独を感じている、という調査もあるそうで、
子供期の環境・適切なケアが必要。
自分の情緒を率直に表現できる、性的自己決定権を持ち、NOと言えるように導くことが大事と先生。


続いて、受講者の性教育を受けた記憶について一人ずつ話していって、現状の性教育の問題点について。
いろいろあるんやけど、先生自身としては、学んだあとの幸福なモデルから入る性教育を行っているそうです。
だから著書のタイトルも「性の幸せガイド」。授業の導入は、過去の生徒の感想の紹介から入ります。
「体育で鉄棒教える時もまずは『落ちたらいかん』とは教えんやろ?」と先生。そう、こんな感じで気さくなの。仲良くなくても仲いいって思っちゃうの。

で、印象的だったのが、恋愛3原則!
①恋愛してもしなくてもいいよ、ひとりでも片思いでもOK
②恋愛してもノーセックスで、語らいやふれあいで十分満足ができる
③性器でのセックスをするならたとえ結婚していようがいまいが、相互の安心・安全・信頼が不可欠


そのため対等な話し合いで必要な避妊、性感染症予防、ノーバイオレンスの実行が最低限の思いやり。

当たり前だけど、それを知らない若い子って確かに多い気がする。。

そして、さらに印象的だったのが、「恋愛にもっとも必要な力は?」という問い。
正解はないけれど、皆さんはどう思いますか?

超衝撃的だった関口先生の考えは、「別れられる力」

・ひとりでも大丈夫な自分がいる(依存、支配しない)
・別れを受け入れる力(相手の気持ちがなければ受け入れる、ストーカーや暴力をふるう)
・別れる時のトラブルを防げる(一番トラブルが最大化するのは別れるとき)


それができない人は、恋愛しない方がいいと先生。
たしかに~~~。大人も子供もそうね~。
でも、みんなそう簡単にはできなくって、たくさん失敗して学んでいくんだよ。
失敗が悪ではなくて、失敗から学ばないで自分や周りの人を不幸にしていくことは悲しいよ、と思う私。

そして、大人になったら別れられる経済力も必要と先生。
ちゃんと女性も勉強して仕事をするのがいいと私も思う。
自分の選択肢を広げられるからね。
次回は同じく全国セミナーの村瀬先生の講演についてです!