『ほかげ』鑑賞戦争責任の糾弾より、戦火の影に潜む人々に塚本監督は寄り添う。戦後の暗部に目を背けはしない。襖の向こうの聖域、無視された者の苦しみ、大人を品定めしているように見える少年の眼差しと命の強さ。俳優たちの佇まいは終始裏切らないでいてくれた。"いまある命、しっかり生きよう"そう胸に誓って劇場を後にした映画でした。