奈良県明日香村の飛鳥宮跡において、飛鳥京跡「第192次調査現地説明会」が11月8・9日に行われました。
世界文化遺産への登録を目指している奈良県明日香村の「飛鳥宮跡」で、天皇が儀式などを行ったとみられる「正殿」の規模が明らかになりました。
政治や儀式を行ったとみられる南側の「正殿」のうち、1979年には西半分を調査していて、今回は東半分の調査を行いました。 その結果「正殿」の広さは東西約20メートル・南北約11メートルで、「廂」のついた大型の建物であることがわかったということです。
今回の遺構は、この飛鳥宮跡三期遺構(飛鳥浄御原宮)に属する遺構と考えられています。
今回の調査では、建物の周囲の石が1段高く積まれていたことも確認され、格式の高い建物であったことがうかがえるとしています。さらに、都を藤原京に移す時にこの建物を解体する時の足場穴の可能性がある柱穴も確認できました。
今回一番興味深かったのは、今回発掘された南の建物と天皇の生活空間である内郭北区画とをつなぐ通路の石敷きが見つかったことです。幅約3mあり直径約30㎝の石が用いられていました。通路の途中には、石組み溝も見つかりました。
おそらく、この石敷きの通路を通って天皇が国家的な儀式が行われる南の「正殿」に行かれたと考えられているようです。
現地説明会には、多くの古代史好きな方々が見学に来られていました!










